昨日(3/30)は、リーガロイヤルホテル小倉で福岡県内科医会北九州ブロック学術講演会〜慢性便秘症診療ガイドライン策定を見据えて〜が開催されました。
ご講演は『診療ガイドラインからみた今後の便秘診療』を兵庫医科大学内科学消化管科准教授大島忠之先生のご講演でした。
大島先生は数多くの消化器系のガイドライン策定に携わっておられ、特にFD(機能性胃腸症)や、GERD(逆流性食道炎)のガイドライン策定の中心となっており、今回近日発刊される予定の『慢性便秘症診療ガイドライン』にも携わっての今回のご講演です。
ご講演は“ガイドラインからみた・・・”ということですが、診療(治療)ガイドラインなるものが約400近くもあるということは驚きでした。
また、ガイドラインには一般診療に近いガイドラインや、エビデンス面からのガイドラインとあり、我々実地医家では一般診療に近い、保険診療可能なガイドラインが有用と思われますが、診断・治療などではエビデンスに基づいた標準診療というのも重要だと思います。
ただ、400近いガイドラインすべての網羅は不可能ですが。
で、今回の“便秘”のご講演。
講演者の大島先生が近日発刊される慢性便秘資料ガイドライン策定に関わってのご講演ということで“便秘”なのですが、一言で“便秘”と言っても便秘の定義は人によって違うものでもあると思うし、そういった“便秘”という症候のガイドライン策定は非常に難しかったのではないかと推察されます。
しかし、“たかが便秘”、“されど便秘”で、脳卒中や心筋梗塞と違い即命がどうのというわけではありませんが、“便秘”は日々のことでもあり、生活の質に関わってくる重要な症候だとも思われます。
(便秘の原因に“がん”など重要なものもありますが)
そういった“便秘”の今回のガイドラインは、どういったものなのか今回のご講演で楽しみとなってきました。
“便秘”の患者さんは外来でも非常に多いですし、“便秘”の患者さん各々が微妙にそれぞれ症状も違うと思いますし、今回のガイドラインが全てではないですが、それでもこのガイドラインである程度の標準診療・治療が示されると思いますし、そういった情報提供を実地医家を通し、今後患者さんに提供できたらと感じた次第です。
ご講演ありがとうございました。