昨日(9/10)は、リーガロイヤルH小倉で小倉記念病院と医師会との『第2回小倉心血管脳卒中フォーラム(地域医療連携会)』が開催されました。
最近では市内の基幹病院との地域連携会が毎年行われるようになり、病院と開業医の距離感が非常に近しいものとなっている昨今です。
こういった中、今回のように病院の今売りとしている特化した診療内容を医師会とのコラボで行われるといった会も、徐々にではありますが行われるようになってきているようにも思います。
今回も、〜心原性塞栓症の今〜up-to-dateということで、小倉記念病院で積極的に行われている、循環器内科での心房細動という不整脈に対してのアブレーション(電気焼却術)手技や、脳神経外科の(超)急性期脳梗塞での血栓溶解療法であるt-PA(tissue-plasminogen activator:組織プラスミノゲン活性化因子)施注までの診療体制の講演でした。
アブレーションでは肺静脈剥離術での加療も、カテーテルなどのデバイスの進化や、画像の3D化などが近年の成績向上に寄与しているということです。
また、心房細動患者での心原性予防では抗血小板剤単独での治療は効果不十分という事も付け加えでありました。
t-PA施注体制も昨年の1月より“t-PAスクランブル”という新たな体制作りで、今まで脳梗塞患者の緊急搬入からt-PA施注まで60分前後だったのが、現在では30分に限りなく近づいての成績で、これには院内での他科他部署との連携改善で30分という速やかなt-PA施注体制が整ってきたようです。
また、小倉記念病院の脳神経外科の体制も専門医が8名いる強みか、365日24時間、当直者1名に、自宅待機が2名と、非常に他医療機関でも羨む体制という事です。
こういった院内の体制変化改善告知は、我々実地医家にとっても有益な情報で、これらを知る事で自院の患者さんの病状変化の対応にも柔軟な対応指示指導ができるのではと思います。
後半のパートでは、日々の日常診療で小倉記念病院との連携において、患者さんとの連携の中で、投薬や処方内容変更、次回外来の周知など、小倉記念病院と我々開業医とのいかなる情報共有がいいのかなどが、今後の課題でもあると感ずるところであると思いますが、こういった連携会など通じ横の連携が、これから基幹病院と実地医家に求められるものと思います。
小倉記念病院関係者、参加された医師会関係の皆様、お疲れさまでした。