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📖〜・プライマリーケア医のための腎臓病教室・〜📖

昨日(10/27)八幡東区にある千草ホテルで『第4回プライマリーケア医のための腎臓病教室』が開催され、製鉄記念八幡病院腎臓内科部長の柳田太平先生より「今さらきけない腎臓病のハナシ・〜高齢者の腎機能障害の診かた〜」のご講演を拝聴いたしました。

ご講演は、高齢者の腎機能障害の特徴、特に高齢者の腎機能低下はeGFR60切ると加速度的に機能低下起こすということです。

また、尿細管機能低下もあり、体液量やNa濃度の恒常性維持能力の低下から浮腫みの訴えが多く、かといって利尿剤等用いると脱水も必発で、非常に水分管理が難しい特徴あり、また動脈硬化での腎動脈狭窄で虚血性腎症起こしていることも多いらしいです。

診療面で腎機能低下による貧血傾向も往々としてあり、特に糖尿病の高齢者はヘモグロビンA1cより、グリコアルブミンの方がより病勢に反映ということもあるようです。

食事に関しても、一般に腎障害の患者さんは低タンパク食ですが、高齢者では元々タンパク摂取量が低下しているため、さらに低タンパク食ではフレイル(虚弱)となる可能性があるということで、これに関しては私がいつも診療で高齢者の高血圧患者さんのご家族で「どれくらいの塩分制限したらいいか」と聞かれることがあり、この時に特に気をつけての塩分制限はしなくていいのでは、とお話しさせていただくことがあります。

元来塩分制限というものは、老若男女を一括りにしていってることで、食事の量も高齢者は若い人の半分も食事を摂らないと思われますし、通常の食事の塩分が12~10gだとしたら、同じ食事でも高齢者は6g以下ということになるので、敢えて極端な塩分制限はしなくていいと言ってることが多いですし、ただでさえ高齢者は味覚も鈍化してるでしょうし、食べることでしか生甲斐のない高齢者に、さらに塩分制限して味気ない食事強いるのはどうかと思います。

そういった考えと同じ感がして、非常に共鳴できました。

また、高齢者によく骨粗鬆でビタミンDを処方することがあるのですが、腎機能に影響があるので、内服はもとより軟膏の類も基本的には高齢者にビタミンD製剤は禁、またNSAIDsはわかるのですが、アセトアミノフェンだと問題ないというエビデンスもないようで、強いてはNSAIDsよりは良いかなってくらいで安易な処方は控える、RAS系の降圧剤も慎重になど、薬剤でも勉強になりました。

柳田先生には今回高齢者の腎障害とどう付き合うかという視点で、幅広いご講演ありがとうございました。

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