昨日(11/20)、市立商工貿易会館で小倉医師会主催の『在宅医療福祉ネットーワーク研修会』の第18回研修会が開催されました。
今回は「知っておくと役立つ最近のがん疼痛症状緩和治療」というテーマで、東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンター長の大津秀一先生のご講演でした。
大津先生は緩和医療では第一人者の先生で、緩和医療のオフィシャルブログもち、「間違いだらけの緩和薬選び」・「世界イチ簡単な緩和医療の本」など著者も多数持たれてる先生です。
今回がん性疼痛に対してのご講演も、まずは麻薬系使用に関わる多くの悩みである便秘対策のお話から始まり、医療用麻薬系であるオピオイドや、NSAIDs、アセトアミノフェン等々の使用に対し、まず痛みの性質が内臓痛なのか、体性痛なのか、はたまた神経障害性疼痛なのか、部位は、疼痛での不眠など生活への影響は等々細かく病態・状態に応じた疼痛治療に対してお話されました。
がん性疼痛は最たるものですが、“がん性”に限らず疼痛は人間にとって非常にストレスフルなものですし、それが終末期の患者さんとなるとまずは痛みを如何にして和らげることが出来るか、如何に疼痛緩和で余命を充実させてあげられるか、などが重要になってくると思います。
我々実地医家での疼痛治療は外来でも、訪問でも患者さんによっては求められることもありますし、来年度以降の在宅医療では“重症度”に応じて診療が求められそうな感もあり、終末期の疼痛ケアも今後は在宅ではもっと求められると思いますので、今回はいい研修となりました。
大津秀一先生ありがとうございました。