先日の6/5日曜日にホテルニューオータニ東京で『Zetia Forum 2016 in June』が開催されました。
Zetia(ゼチーア錠)=小腸からのコレステロール吸収を阻害するお薬で、一般に頻用されてるスタチン系といわれる抗コレステロール製剤のように肝臓でのコレステロール合成を抑制するお薬とは違った作用を有するものです。
したがってこれらを併用することも可能で、一般に併用することでLDL-c(悪玉コレステロール)値を下げる効果や、心血管疾患の発症抑制効果があるともいわれてます。
いわゆる“ゼチーア錠”は小腸での食事由来・胆汁由来のコレステロール吸収を阻害ことによって、肝臓のコレステロール含有量を低下させる(コレステロールのトランスポータ阻害作用)ことで、動脈硬化の進行を抑制する効果が期待されており、またコレステロール吸収が低下すると、身体がそれを補うために肝臓でのコレステロール合成を増加(代償的な合成・吸収の増加)させます。
これにスタチン系抗コレステロール製剤併用により、ゼチーア上で肝臓でのコレステロール合成抑制のため、これを補うため小腸でのコレステロール吸収の増加等などのスタリン形成剤との併用により代償的な増加を抑え、コレステロール低下効果を高める事が可能となります。
こういった併用効果で実際には大きなLDL-c値の低下と心血管疾患の発症抑制効果が得られることで、更に動脈硬化の原因となるプラークを小さくする効果が期待されます。
こういった作用を持つゼチーア錠ですが、私も勤務医時代に治験に関わった経験から今回の講演で新たな大規模治験での報告で、更にゼチーア錠の効果に期待が持てるものと感じた次第です。
ご講演をされた先生方、ありがとうございました。