北九州市小倉北区でのC型肝炎、肝臓癌、肝炎、肝硬変などの治療は医療法人さがら内科クリニックへ。

〜・〜鎮痛剤と腎臓〜・〜

先日『Tramcetネットフォーラム』に参加し、信州大学医学部附属病院腎臓内科診療教授の上條祐司先生の「慢性疼痛治療における薬剤性腎障害」の勉強をさせていただきました。

鎮痛剤に限らず薬の影響での腎障害は様々あり、平素より処方する我々は意識して気をつけなければならないもので、先日も投稿したように新規C型慢性肝炎の内服薬でも急性腎不全症例が報告をされてます。

ましてや高齢者の腎機能低下患者さんは多く、便秘薬の酸化マグネシウムという薬剤でも頻用されてますが気をつけなければならない薬剤のひとつと思います。

そういった中での今回の勉強会で、さすが腎臓内科の先生で、腎臓は“微小血管の塊”といった表現をされてました。

いってみればそうですし、腎臓には2つの微小血管網(糸球体毛細血管網—輸出細動脈—尿細管毛細血管網)があり、この2つの血管網を通過する(どこかの2回大気圏通過とは違いますがm(_ _)m)ことで腎臓の機能は形成されてるのですが、これらが加齢や生活習慣病などに伴う動脈硬化性病変などで腎臓の機能が低下するということです。

こういった構造下での腎障害は、腎臓への血流低下や糸球体・尿細管への直接的な毒性で起こるといわれてるようで、特に前述の如く高齢者や動脈硬化にまた脱水や糖尿病患者さんで、腎機能の低下した患者さんなどには十分注意要すということです。

特にNSAIDs(エヌセイズ)といわれる非ステロイド系抗炎症薬はロキソニンはじめ拡く用いられてる薬剤ではありますが、このNSAIDsが急性尿細管壊死、アレルギー性の急性尿細管間質性腎炎の発症や、「NSAIDs腎症」という急性腎不全とネフローゼ症候群(微小変化)を起こすといわれてます。

これらはNSAIDsがプロスタグランジンという物質の産生を抑えるために腎臓への血液の流れが悪くなり急性腎不全発症ということになるためで、NSAIDs服用後尿量が減るようであれば要注意ということのようです。

以上、今回は比較的容易に使用される薬剤での腎障害ということで、非常に勉強になった感がありました。

ありがとうございました。

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