北九州市小倉北区でのC型肝炎、肝臓癌、肝炎、肝硬変などの治療は医療法人さがら内科クリニックへ。

〜・〜・北部福岡臨床救急セミナー・〜・〜

昨日(9/6)はリーガロイヤルホテル小倉で『北部福岡臨床救急セミナー』の開催があり、「重症膵炎の初期病態に対する治療方針〜動注療法の真価を問う医師主導的治験〜」という重症急性膵炎の演題。

重症急性膵炎は非常に致命率の高い疾患で、治療も非常に難渋することの多いい疾患でもあります。

以前は膵炎の重症化で特に壊死性膵炎では膵周囲・後腹膜ドレナージや、感染壊死組織摘出術(ネクロセクトミー)など外科的治療もされていましたが、近年フサンというナファモスタットメシル酸塩製剤が発売されてからは、基本大量輸液にフサンの全身投与(静脈投与)、カルバペネム系抗生物質治療が主体となってきました。

が、なかなか救命率という点では非常に難しく、要は膵炎=別名、“腹腔内の火事”ともいわれており、火事での一番の消火は火元に直接水をかけてやればいいという考えで動注療法が用いられる(私論)ようになり、更に漠然と動注を行うのではなく、膵臓の最も炎症(壊死)の強い部位への選択的動注というのを行い、結果としてまあまあの救命率が得られていた(別掲3枚目)と思ってましたが、現在は2015年の膵炎ガイドラインでは“推奨なし”(2013年では推奨度C)となり、また基本フサンに動脈投与の適応もないということから積極的に動注行う施設も少なくなってきてるようです。

確かに重症膵炎での動注療法で、動注だけでなく、まずは5日間の動注時期はICU管理も必要ですし、10〜20Lもの大量輸液も必要で、基礎病態によっては透析機を回しながらと集学的な治療が求められ、必然的に医療費もかなりのものになります。

こういった治療の是非はいつも論じられることではありますが、この度の動注療法が保険収載になるべく治験を行う、それも“医師主導で”。

私個人動注を行ってきたものでは非常に良い治療と思うのですが、今回の講演で“医師主導での治験”という新たな試みで今後動注療法が推奨されることを願います。

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