北九州市小倉北区でのC型肝炎、肝臓癌、肝炎、肝硬変などの治療は医療法人さがら内科クリニックへ。

〜・〜・北九州肝腫瘍研究会・〜・〜

昨日(9/8)はパークサイドビル小倉で、『第95回北九州肝腫瘍研究会』が開催され、症例提示2演題に教育講演とありました。

症例提示は、九州労災病院肝臓内科の中村吏先生から「肝臓から栄養血管のある肝外肝細胞癌の肺転移」の症例で、TACEと化学療法で約5年経った現在も延命されてる症例と、小波瀬病院外科の森尚秀先生から「肝紫斑病」という非常に稀な疾患の症例提示がありました。

肝外肝細胞癌症例に関しては、治療経過で会場内から多少論議ありましたが、結果として5年以上存命されてるため治療経過としては良好ではないかと、また肝紫斑病は良性疾患ではありますが、診断がつかずに手術症例となったり、診断に非常に苦慮する疾患であり、今回もこのようなレア症例は耳年増となり勉強になりました。

教育講演では新小倉病院の肝臓病センター山下信行先生から「DAA治療におけるAFPM2BPGiの推移」という演題でのご講演でした。

“M2BPGi”は新しい肝臓の線維化ステージの進展を反映する糖鎖マーカーで、糖鎖構造は肝線維化の進展に伴い変化する特性を利用しての、今までのヒアルロン酸やⅣ型コラーゲン、血清7Sコラーゲンなど線維化マーカーを代表するマーカーに比し、保険適応となった新たなマーカーです。

が、今回この“M2BPGi”がホントに線維化マーカーとして特異的なのかということに対し、DAA治療でのC型慢性肝炎と肝腫瘍マーカーであるAFP等で比較検討したご講演でした。

結果で、純粋に線維化の反映ではないようで、炎症にも影響されるところもあり、線維化マーカーとしてはどんなものかということでした。

個人的には炎症も長期持続することで肝細胞の線維化が結果的に進展すると思いますので、リアルタイムでの幹細胞の線維化指標としては如何なものかと思いますが、長期的な観点からは線維化ののマーカーとしてはなるのかなと思った次第です。

ただ、現実実地臨床で使えるかどうかは別で、今まで通り膠質反応や血小板などが有用な指標ではとも感じました。

山下先生、非常にためになるご講演ありがとうございました。

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