芸人さん
来ました来ました、よしもとの芸人さん。今回11/19に北区のアルモニーサンクでステージがあるということで来られたようです。ただ、少し風邪気味で、当院HPで問い合わせがあり、ステージ前に受診されました。マスクをして少し体調がやはり悪いようで、ニンニク注射希望で来られました。有名人(なるかな?)は当院初めてで、こちらは努めて冷静に対応してましたが、NSがサインでもと云い伺うと快諾してくれたので頂きました。さすがに写真もと思いましたが、クリニックでもあるし、体調も悪く来ているのでそこまではと思い自嘲しましたが、結構ミーハーになっていたかも(笑)まっでも、いい記念にはなりました。これはブログにと思いUPです。(やっぱ、ミーハーかな(笑))
C型肝炎学術講演会
昨日、ステーションホテル小倉の「飛翔の間」で、『C型肝炎学術講演会』が田辺三菱製薬とMSD共催で行われました。講演は講演Ⅰ=新日鉄八幡記念病院副院長兼消化器科部長の梶原英二先生、また講演Ⅱ=国家公務員共済組合連合会新小倉病院の肝臓病センター長の野村秀幸先生で、両公演の座長=産業医科大学第三内科教授である原田大先生の進行で行われました。梶原先生は自験例のデータをもとに“C型肝炎に対するペグインターフェロン・リバビリン併用療法の現状と問題点”というご講演を頂きました。梶原先生の多くの症例を中心にご発表頂き、2004年にリバビリン(レベトール)発売以来、Ⅰb高ウイルス症例に対し、以前は奏効率が数%~20%くらいだったものが、50~70%くらいまで奏効率が上がり、難治性と謂われてきたⅠb高ウイルス症例患者さんにも光明が出てきたのは確かだが、それでもまだ多くの症例で難渋、もしくは再発と困難を極めている症例もあるのも確かで、そのそれらを今後如何に治療していくか、また、そういった症例を如何に早期に選別をし、問題点を考慮し加療していくかなど、新たな問題の提議もありました。そのそれらに、講演Ⅱで野村先生が月内には発売されるプロテアーゼ阻害薬であるテラプレビルのご講演“新しいインターフェロン療法の効果と合併症”をお話して頂きました。この薬剤含め今後は3剤併用療法がⅠb高ウイルス症例の標準治療となっていくと思われますが、非常に従来療法に比し有効性が高い療法であるのは確かだが、同時に副作用の留意、特に貧血や皮膚症状等への留意が必要、場合によっては皮膚科専門医への協力もという他科との連携も今まで以上に重要ではと、また内服に関しても1日9錠を8時間毎という服用コンプライアンスの話題についても触れていました。いずれにせよ、ここ近年のC型慢性肝炎の治療変遷には、目まぐるしく進歩があり、ホント10年ひと昔といった感もあります。今回もお2人の造形のあるお話が聴け、非常に有意義な勉強をさせて頂きました。有難うございました。
肝炎地域連携パス研究会
先日の6月8日にリーガロイヤルホテルにて、肝炎–特にC型慢性肝炎のインターフェロン(ペグリバ)療法での、クリニカルパス(CP)についての発表検討会がありました。
今回のCPは、小倉医師会と門司医師会、また肝炎治療の基幹病院である北九州医療センターの丸山先生、新小倉病院の野村先生、独立行政法人小倉医療センターの佐藤先生などが中心になって、独自のCPの運営等についてありました。
CPに先立って前段として、新小倉病院の肝臓病センター長である野村先生から
「C型慢性肝炎に関する治療の現状と今後の展望」
と題された講演がありました。
野村先生の講演は、いつもよくまとめておられて、私たちには非常に良い情報源として情報を発信させられ、いつもながらの良い勉強になります。
本題の連携CPですが、原型は市立医療センターのパスが原型になっており、これを発展させた発展型CPとなっているのですが、私個人的には、小倉医療センターの佐藤先生のオーバービュー方式も捨て難いのではと思います。
今まで両方のパスを利用させて頂き、患者さん側では現状のパスが良いのだと思うのですが、医療者側の患者管理面からみるとオーバービューも捨て難いのでは。
それらが癒合した、例えば現状のパスの最後面にオーバービューを挿し込むと良いのではという気がします。
何はともあれ、こういったパスが拡がることにより、どの患者さんもどこの医療機関にかかっても同様の医療が受けられるというのがパスの良いところで、少しでも早くパス利用が出来るようになれば、より良い医療提供が出来るのではと思います。
今回は小倉地区と門司地区中心ということですが、八幡の方ではもうすでに新日鉄の梶原先生などが中心になってのパス利用も行われているということです。
出来れば今後は北九州地区としてのパス運用が出来ることを願います。
第5回北九州肝疾患研究会
先日の3月18日にリーガロイヤルホテル小倉で、「第5回北九州肝疾患研究会」が開催されました。研究会は2部構成で、1部は一般演題で、産業医科大学第3内科学准教授の田原章成先生を座長に、北九州市立医療センター内科部長の河野聡先生から「C型肝炎に対するPEG-IFN/RBV併用療法の合理的な投与方法の検討」、また九州厚生年金病院内科部長一木康則先生から「透析中のC型慢性肝炎患者に対するインターフェロン療法」の報告がありました。どちらも実際の臨床の場でデータを集約し、わかり易くご発表を頂きました。第2部は特別講演で、国家公務員共済組合連合会新小倉病院の診療部長で肝臓病センター長の野村秀幸先生座長のもと、大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学講師平松直樹先生から「C型肝炎の最新治療―現在(いま)そして近未来―」という表題でご講演を承りました。くしくも内容は先日の16日に小倉内科医会実地医家講演会で、今回の座長でもある野村先生がわかり易くお教え頂いた部分と重なることも多く、今回は復習の意味で講演を聞かせて頂きました。ただ、平松先生の講演は、ほんとに´いまから近未来´で、膨大の資料を持ってのご講演で、これまた勉強になったのも事実ですし、テーマの´いま´では、ペグリバの4週時点の陰転化でHCV-RNAが4LIU低下で91%、3~4LIUで74%、2~3LIUで47%のSVRというパグりバ療法が始まって数年経ちますが、ある程度の治療有効度も出てきたのではという知見も確認できましたし、最後の方で次期発売されるプロテアーゼ阻害剤に、ポリメラーゼ併用した内服療法に今後のC型肝炎の展望があるのではという方向性のお話もお聞きでき、非常に今後のC型肝炎制圧に向けての研究もなされているのだなと感じた次第です。非常に有意義な会で、かつ野村先生の講演の復習にもなり、充実した会でした。
実地医家講演会
先日の3月16日にリーガロイヤルホテル小倉で、小倉内科医会実地医科シリーズ講演会が開催されました。講演は国家公務員共済組合連合会新小倉病院診療部長で同肝臓病センター長のでもある野村秀幸先生の「C型肝炎治療の現状と今後の展望」と題して、医師会の学術担当である高野内科クリニック院長、高野健太郎先生座長で行われました。野村先生のご講演はいつも噛み砕いて我々にわかり易くお教え頂いて非常に勉強にもなりますし、肝臓病に関しては中央でも非常に特筆されている先生で、厚労省の班会にいくつも参加されており、非常に旬な教えをいつも頂いてる先生です。今回もC型慢性肝炎の治療の歴史から講演して頂き、ここ数年で非常な治療進歩というのが改めて感じました。更に今後出てくるであろう新たなC型肝炎の治療に対しても、key wordまじえてお教え頂きました。特にこの秋に出る予定であるプロテアーゼ阻害剤であるテラプレビルに関しても使用方法や、使用上留意しなければならない、特に皮疹や水泡、貧血などに関しお教え頂きました。この時、PEG-IFN+RIB+TPVと三剤併用になるも、TPVが加わることで非常に有効性は高くなるも、副作用等でのRIBの中止は治療上、特にHCV再燃化に関わるため、最少量である200mgでも継続することが重要など、非常に細かくお教え頂きました。そのほかにも、IL28B(生来IFN感受性の有無)やITPA(リバビリンで貧血を起こすか否か)など検査のことや、今後出てくるであろう第二世代第三世代の話題提供までして頂きました。相変わらずの非常にUp-To-Dateなお話で、楽しく勉強が出来たと思います。
第7回九州C型肝炎研究会
この度「第7回C型肝炎研究会」が、ホテル日航福岡で開催されました。以前はシェリングプラウ主催でしたが、今回は昨年万有製薬との合併でMSD株式会社となっての研究会でした。今回の研究会は産業医科大学医学部第3内科学教授である原田大先生が当番世話人として開催され、1st sessionと2nd session、特別講演というプログラムで行われました。1st sessionでは、座長に国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター長である石橋大海先生、福岡大学医学部消化器内科教授である向坂彰太郎先生が勤められ、研究会のワークショップでもある゛難治性C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα-2B/Ribavirin併用長期投与の有用性の検討゛を大分大学医学部付属病院肝疾患相談センターの清家正隆講師が、また゛PRIDE8の現状゛を新小倉病院肝臓病センター長野村秀幸先生から御報告がありました。PRIDE8に関しては、募集期間の延長のご報告があり、当方でも登録の協力が出来ればと思います。2nd sessionでは、座長に隈本大学大学院生命科学研究部消化器内科教授である佐々木裕先生、久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門教授で、私の恩師の先生でもある佐田通夫先生が勤められ、゛高齢C型慢性肝炎患者に対するペグリバ併用療法の検討゛を公益社団法人鹿児島共済会南風病院副院長の小森園康二先生から、また゛高齢女性におけるC型慢性肝疾患のIFN治療効果の検討゛を久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門講師である井出達也先生、゛C型肝炎における代謝異常に基づく治療゛を国立病院機構九州医療センター消化器科医長である中牟田誠先生、゛PEG-IFN・ribavirin・GGA併用療法についての検討゛を長崎大学大学院医歯薬学総合研究科消化器病態制御学助教の市川辰樹先生がそれぞれ御発表頂きました。PEG-IFNα-2a/bをどのように使い分けるかや、再燃因子にγ-GTPのほか、ヒアルロン酸やⅣ型コラーゲンなどの線維化マーカーも指標に、また皆さんはGGAとは御存じでしたでしょうか。GGA実はセルベックスのことで、これが300mgの使用量でペグリバと併用し抗HCV作用を有するのでは、もちろん補助的効果で、ペグリバの相乗効果を狙ってのことですが、一般薬での使用効果も検討されての御発表など、非常に興味深いものでした。特別講演は、座長に鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学教授である坪内博仁先生が勤められ、鉗沢大学付属病院消化器内科教授である金子周一先生から゛肝臓病学の新たな展開゛というテーマで御講演を頂きました。今回の「新たな展開」はゲノムレベルでのお話であって、一般医家には、と感じたのですが、御講演を拝聴し先生の①氏より育つ、②育つ環境、③環境への適応という3つの段階分けで、GWAS-Studyなど例えば、大腸Caに遺伝子は有名も、膵Ca=ABO血液型関与や、HCCも肝炎ウイルスはもとより、Feの取り込みや。MDM2などの関与など、オッズ比からみるただ単に数値的差異だけでなく遺伝子変異や生活環境因子など加味して評価すると、一つのデータでもまた違った評価も出来るなど、また遺伝子も生まれた時点での遺伝子と生後の環境要因での遺伝子変化(傷)、これらをジェネティックスとエピジェネティックスというように周辺環境因子も遺伝子レベルでは重要ないんしであるなどなど、今までにはない新鮮な疾病の見方というか、そういったものの勉強を非常に興味深く拝聴させて頂きました。今回は非常に中身も濃く、また座長含めた講演頂いた先生方も非常に高名な先生方ばかりで、有意義な時間を過ごせたと感じました。MSDのMRの方々にも、お世話になりました。ありがとうございました。
北九州ファーストステップ漢方セミナー02月23日
先日、株式社ツムラ主催の漢方セミナー「北九州ファーストステップ漢方セミナー」に参加させて頂きました。土曜日でしたが、午後3時~午後8時までの5時間の集中セミナーでしたが、非常に中身のあるセミナーという感想でした。
プログラムとしては、
1. オリエンテーション・漢方概論
2. 腹診の実技
3. 症例編
4. ナイトミーティング
から構成されており、
漢方概論では葛根湯や小青竜湯、麦門湯などの比較的日常使用の多い漢方薬での特徴や、柴胡湯や五苓散、真武湯、蓮子、生姜湯など、漢方には麻黄や甘草、芍薬など一つの成分だけでなく、種々の成分から構成され、患者さんの体格や症状の訴えなど様々な症候に対し、カスタマイドして処方する勉強を致しました。
次の腹診ですが、これぞ漢方診療というか通常我々の日常診療で行う腹部の触診とは違い、これは非常に興味が持てました。こういった診察法も判っていると、自分の診療の幅も拡がるのではと思い、今後ももう少し探求していきたいと思います。
症例編では、日常遭遇することのある症例を通じ、漢方をどのように考え処方するかの勉強で、実践に即したものでした。
最後のナイトミーティングは、多少のアルコールを飲みながらでのディスカッションで、やはりアルコールが入ると場も和んできて、盛況な意見交換が出来ました。
漢方もある意味これから求められる医療ではと思います。
一時期漢方を医薬品からはずす、などという論議がなされていましたが、これらはやはり漢方軽視が故の問題ではないでしょうか。
漢方は漢方で勉強し、従来我々が主として処方している薬と融合させていけば、医療の幅が拡くなり、更なる患者さんへの、よりよい医療提供が出来るものと思っています。
機会があれば、また受講したいと思いました。
今日は、バレンタインデーですね。
当院では、いつも「さがら内科クリニック」を信頼して受診して頂いてる患者様に対し、普段の少しでもの御礼・感謝、それと少しでも病状が軽快する様念じての意を込めて、わずかではありますが、チョコレートを御渡し致しました。年間を通じ、病院側から患者さんへの、御礼の気持ちをする機会はなかなかなく、今回のこの日を利用して企画いたしました。チョコなので、歯の悪い方や、甘いものを控えなければならない方もおられますが、この日ばかりは、本人が食べようが、ご家族に御渡ししようが、当方は目をつむってる次第です。これも、医療機関とはいえ、患者さんに近くで付き合えるクリニックの利点かなと思います。今後も、クリニックならではの、患者さんに対しての「何か出来ること」を模索し、様々な患者様に対してのお返しが出来ればと思います。もちろん、病状を良くするのが1番というのは重々承知ですが。
院内学習
本日、昼休みの時間帯に「接遇」の勉強会を行いました。
以前にも、同様の勉強会は行ったのですが、今回開業時点からスタッフも様変わりしたため、再度行いました。
一口に接遇と申しましても、種種の要因があると思いますが、今回は患者様の外来待ち時間を通じ、会計終了、処方出しまでの、通常一般的な外来の流れの中で、如何に患者さんと接するか、ということを勉強会のテーマとしました。
AED06月16日
先日、御礼のお手紙を頂戴しました。。
本年の3月のことですが、当院と併設している施設で、30歳台のスタッフが心肺停止。\(◎o◎)/!
緊急で呼び出されたところ、心肺停止起こした方は、前日に施設の入職時の健診で当院受診されており、その時の胸写で著明な心拡大があったため、ご本人に確認したら先天性の心疾患(両大血管右室起始症)持たれていた方で、就労にはくれぐれも気をつけるようにとお話していた矢先の心肺停止でした。(^_^;)
即、CPR施行と共に、当院に常備してあるAEDを開始施行。
その後、救急隊と共に、従来診て頂いている小倉記念病院へ緊急搬送、という経過でバタバタしていましたが、幸いにも一命を取り留め、先日退院し地元へ無事帰った、という御礼のお手紙を頂きました。\(^o^)/
私も非常に嬉しく思った次第なのですが、その思いもさることながら、あらためてAEDの凄さを実感しました。
\(◎o◎)/!
今までは、デモや、BLS/ACLS等で主にAEDには接していましたが、実際に使用するのは今回の事態が初めてでしたが、AED使用中もAED(自身)が適時心拍動態など確認し、心拍再開が確認出来なければAEDから「ショックが必要です。」や「チャージして下さい。」などのアナウンスがあり、また、AED本体にメモリーがあり、それを分析することで経過が判り、急性期の後方病院などでも有用な情報となりと、非常に優れ物のツールだと思いました。(*^_^*)
実際、それまではAEDに対して、それほど期待感というものは持っていなかったのですが、これも偏見で非常に見誤った意識を持っていたことに、恥ずかしさを感じました。
公共の場や一般介護施設などに多く設置はされているのはよく見かけ、救急時バイスタンダーが行い救命率も実際上がっているのも事実ですが、医師のいる診療所にとっても(とってこそ)、非常な有用な機器としてこれからも有効利用していきたいと思います。(^。^)y-.。o○
・・・・・といっても、あまり急変があるのも困りものですが。
(=^・^=)
アコーデオン インデックス(A/C比)06月14日
先日、国立病院機構小倉医療センター肝臓病センター部長の佐藤丈顕先生のご講演の司会をさせて頂く機会を得ました。
司会をしていたから良く聞いていた、というわけではありませんが、佐藤先生のご講演は、医師会主催の講演会始め、JDDWなどで勉強させて頂くことが多いのですが、改めて今回先生のご講演に接し、表題であるA/C比はホントにペグリバ療法を施行する上において、患者さんのSVRに向け確かな指標のベストな一つとして、非常に勉強になるものだと感じました。
今まで所謂インターフェロンは、予定されている投与期間内で、より多くのインターフェロン量(予定満量により近く)を投与し、リバビリンも総RBV量(>3g/kg)がHCV-RNAをSVRに導く重要なポイント、またHCV-RNA血中消失期間の6倍以上の投与期間が再燃抑止効果がある、など云われてきて久しいのですが、それでもTR(再燃)がでるのは患者さんにとって不幸なことです。
A/C比ではIFN-AC比=全治療期間のIFN総投与量/HCV-RNA陰性化までのIFN投与量で、IFN-AC比=2で終えると約10%のSVR率、IFN-AC比=4で終えると約60%のSVR率、IFN-AC比=6で終えると約80%のSVR率と、いかに患者さんをより確実にSVRに持って行くことが出来るかであり、A/C比ではあらかたの想定が出来、患者さんへのよりテーラーメード治療も可能になると思います。
今後も、こういった指標を目標にしつつ、患者さんにより良い医療(病診連携通じ)が提供できればと思います。
遺作04月16日
3月は、ぜんぜん更新できませんでした。(-_-メ)
本来であれば、4月からの診療報酬改定や、肝炎助成金などのガイドライン変更などあり、3月はことのほか講習会や研修会が多かったのに、更新出来てませんでした。(;一_一)
ところで、今回ですが、今回は掲示してある油絵です。
これは、今は亡き私の親父が、生前書いていたもので、熊本の阿蘇の夕日を背景に、放牧場を描いた作品です。
私の親父は、生前唯一油絵が趣味で、スイスのニースの美術館に永久保存されたりなどして、素人絵にしてはそこそこの絵を描いていたと思います。
また、同僚の医者3人で、個展を開いたりなどもしており、絵を描く時が唯一親父のストレス解消でした。
本来であれば、たくさんの親父の絵もあったので、院内に数多く掲示して患者さまの皆様にご覧頂ければと思うのですが、諸事情で私の手元には一切残っていないというのが現実でしたが、今回生前親父が親しくしていた知人からのご厚意で譲り受けることが出来ました。
やはり1枚くらいは院内に、と以前より思っていましたが、今回知人のご配慮でやっと叶いました。
写真は診察室の前に掲示してあるところです。
ご覧になった方で、またご感想などあればお教え頂ければと存じます。
また、親父の絵が、他にも手に入り次第、院内に掲示して、少しでも患者さんの癒しにでもなればと思います。
掛け軸02月20日
今回は、患者さんからの頂き物です。
掛け軸というのか、額というのかですが、こういった物が戴けるという事は非常に喜ばしく、またクリニックの調度品として非常に重厚感あり(院長が希薄なのですが)、当院も負けないようにと引き締まる思いを感じます。
文言は、患者さん御自身が書き記したもので、
「夢かさねて また夢をおう このひとすじの道」
という文言です。
非常に夢・ロマンを感じるもので、当クリニックも地域の皆様と一緒に、共に将来の夢(発展)に向けて羽ばたければと思います。
クリニックの待合に設置しています。
御来院の際は、ぜひともご覧になって下さい。
字体もですが、活力が持てる気がいたします。
セミナー報告02月03日
先日の1/30~1/31にホテルニューオータニ博多で、セミナーが開催されました。
2日間にわたり5つのSessionに分かれてのセミナーでした。
中でも、『診療報酬改定におけるこれからのクリニック経営』のSessionは、当方も来月で開業1年目を迎えるにあたり、復習が出来、また気付かないこともあり勉強になりました。
Session『先輩開業医からの新規開業所感』は、結果的に開業成功例であり(もちろん成功例だから発表出来るのですが)、そのまま比較しても参考は、と感じました。が、開業6年目の先生でしたが、やればここまで成功するのだとという良い実例をみさせて頂き勉強になりました。
翌日のSessionは“順天堂大学–河盛隆造教授の糖尿病のレクチャー”は河盛教授が糖尿病の大家であるのはもちろんですが、このセミナーでご講演をまじかに拝聴でき、また現在糖尿病薬も新たな展開という感の中、聴講出来たのはラッキーという感があり、非常に有意義な時間を過ごさせて頂きました。
有意義な2日間、ありがとうございました。
10月19日 JDDW2009kyoto
日、国立京都国際会議場で行われていました消化器病学会週間:JDDW2009Kyotoのランチョンセミナーにパネリストとして参加してきました。
セミナーは、10/17(土)12:30~13:40国立京都国際会議場Room-K(第5会議場)で行われ、
テーマ:PEG造設医のクォリティーコントロール
~明日から使える造設手技のセルフチェックポイント~
で、
司会に、小山茂樹先生(草津総合病院消化器内科)、
伊東透先生(金沢医科大学内視鏡科臨床教授、金沢医科大学病院内視鏡センター部長)
のお二方、
パネリストに、私と、
福田俊先生(東京大学付属病院胃食道外科准教授)、
西口幸雄先生(大阪市立総合医療センター消化器病センター部長、大阪市立大学医学部臨床教授)
でそれぞれ
・胃瘻造設部位(福田先生)、
・胃壁固定のポイント(相良)、
・ダイレーター挿入及びボタン挿入、止血方法(西口先生)
にパートを分けて講演、その上でパネルディスカッションと進行しました。
オリンパスさん主催でのセミナーで、会場も予想した以上に盛況で、立ち見の方も多く見受けられ、ホントみなさん胃瘻造設を如何に安全に確実に出来るか、したいかという思いの裏付けではないかと思いました。フロアからも種々の質問もありましたが、御三方の講演や、小山先生からは前段に基調講演としてコンプリケーションシートの評価結果報告や、伊東先生からは総括として、症例に応じた造設手技の選択と注意点、頭頚部癌CRT領域などへの適応拡大(可能性)などもお話して頂き、今回参加者も十分な理解が得られたのではないかと思います。
また、基調講演の中にもありましたが、オリンパスが進めているダイレクト法での胃瘻造設を「安全・確実」にを目的に‶PEGテクニカルセミナー″というのが全国各ブロック単位で開催されており、その活動状況報告ももあり、こういったセミナー参加の啓蒙にもなったのではないかと思います。
興味のある先生は、オリンパスまで問い合わせてみては如何でしょう。
以上、簡単ですが学会参加報告をさせて頂きました。
08月05日 学術講演会
今回は平成21年7月31日にリーガロイヤルホテル小倉で、『PEGASYS・COPEGUS学術講演会』がありました。
一般演題として、
座長が“国立病院機構小倉医療センター肝臓病センター部長の佐藤丈顕先生”で、
発表が
・北九州市立医療センター内科河野聡先生の「PEG-IFNα-2b+RBV併用療法の無効・再燃症例に対するPEG-IFNα-2a+RBV併用療法のウイルス陰性化時期の比較」と
・新日鐵八幡記念病院消化器科山下尚毅先生の「50歳以上の女性を対象としたペガシス/コペガス併用療法の効果」
の発表でした。
両先生の発表も、ペグリバ無効例や再燃、ましてや50歳以上の女性の再燃化率が高いといった、非常に臨床の現場でも我々にとって悩ましい、且つ難渋する症例の発表であり、非常に参考になりました。
で、そのあとに本題の特別講演、これは知る人ぞ知る武蔵野赤十字病院副院長・消化器科部長の泉並木先生の『C型肝炎の最新治療ガイドと医療連携』の発表を座長に新日鐵八幡記念病院消化器科部長梶原英二先生の進行で行われました。
泉先生のご講演はいつも新しい情報を提供して下さり、また非常に統計学的にも理解しやすくご講演され、いつも勉強になる講演会と思います。
特に今回の内容では、データマイニングという統計・解析アルゴリズム。
あるデータマイニングツールの役割は、そのアルゴリズムに基づき、一定の“仮説”を導き出すことにあり、そこからどのような意味を見出し、その仮説を検証するといったもので、こういった手法である一定のものを評価すると、客観的評価も可能といった非常に最近では求められるデータ解析ではないかと思われます。
泉先生は、以前からこれをやられていて、今回も漠然とではあるが、いざ患者さんにペグリバ適応しようと思っても、その患者さんがどれくらいの確率で効果があるのかという評価にもなる、というのがデータマイニングを用いれば。
例えば、仮説・ファクターとして、“年齢(50歳)”“AFP(<8.0)”“Plt(>12万)”“γ-GTP(<40)”“性別”などのファクターである程度の予測がたてられる。といったもので、患者指導などに非常に勉強になったと感じました。
以上、今回の私的感想でした。
07月27日 熱中症
今回は先日予告していた、“熱中症”について私見、というか先日我が息子も“熱疲労”状態となったため、戒めを込め簡単に述べさせて頂きます。
まずは、熱中症(heat illness)とは、ですが
熱に“あたる”という意味で、暑熱環境によって体温の調節機能が破綻するなどして、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れて生じる障害の総称です。時として、早期対処しないと死に至る可能性のある病態です。
熱中症の病型として
①熱失神:暑熱環境下では体温調節のために皮膚血管が拡張する。それによって血圧が低下し、脳血流が減少して起こるもので、めまい、失神などがみられる。脈は速く、弱くなり、顔面蒼白、呼吸回数の増加、唇のしびれなどがみられる。長時間立っていたり、立ち上がった時、運動後に起こりやすい。
②熱疲労:大量の汗をかき、水分の補給が追いつかないと脱水が起こり、熱疲労の原因となる。症状は、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられ、汗から塩分も失われるため、水を飲んでも塩分が補給されないと脱水を回復することができない。
③熱けいれん:大量に汗をかくと水と塩分が失われ、汗の塩分濃度は血液の塩分濃度より低いため、血液の塩分濃度が高くなる。その状態に水だけしか補給しなかった場合、反対に血液の塩分濃度が低下して、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こる。
④熱射病:高温環境下で激しい運動を行うと、運動により発生した熱が体表面から発散できず、体温が上昇し体温調節中枢神経に障害が起きる状態。熱射病は異常な体温の上昇(40℃以上)と意識障害(反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない)、足がもつれる、ふらつく、転倒するなどを特徴とし、頭痛、吐き気、めまいなどの前駆症状やショック症状などがみられる。脳、心臓、肺、肝臓、腎臓などの臓器障害を合併することが多く、死亡率が高い。
日常生活の予防・注意点としては
1.暑さを避ける(まず、これが最も重要ですが)
2.服装にも工夫。
3.こまめに水分を補給
4.急に暑くなる日に注意
5.個人の条件を考慮
EX1)高齢者:特にこまめに水分をとるように努め、睡眠中の熱中症を避けるために寝る前にも水分をとりましょう。入浴はぬるめの湯で短時間、また暑さを感じにくくなるため部屋に温度計などを置き、窓を開けて風通しをよくして、高温環境下を避けましょう。
EX2)小児:成人に比べ体表面積が大きいことから周囲の熱を取り入れやすく、未発達な発汗機能によりわずかな時間でも熱失神が起こりやすくなります。
要は、こまめに水分をとるように努め、涼しい環境下で十分な休息を与え、発熱を促進する服装や上着の着脱に気をつけましょう。
“熱中症”は時として生命をも脅かす病態です。
油断せず、自分の体の過信せず、気をつけましょう。
ちなみに余談ですが、大塚から出ている、
OS-1(オーエスワン・大塚製薬工業)というのがあります。これは厚生労働省許可・特別用途食品 個別評価型・病者用食品で、「オーエスワン」は、WHO(世界保健機関)の提唱する経口補水療法(Oral Rehydration Therapy;ORT)の考えに基づいた飲料(経口補水液)で、その電解質の組成はORTを発展させた米国小児科学会の指針に基づいています。
経口補水液(Oral Rehydration Solution;ORS)は、水分と電解質をすばやく補給できるようにナトリウムとブドウ糖の濃度が調製されており、ナトリウムとブドウ糖を一緒に摂取すると小腸粘膜に存在する共輸送体により同時に吸収され、水分の吸収が促進されます。WHOはじめ欧米でORTに関するガイドラインが策定され、軽度から中等度の脱水状態の水分・電解質補給に使用されています。
乳幼児から高齢者の軽度から中等度の脱水状態時の経口補水液として、そしゃく・えん下困難な場合(オーエスワンゼリー)にも適しています。
以上、専門の先生からは大雑把な内容かもしれませんが、このブログで少しでも“熱中症”に対しての啓蒙になればと思います。
07月21日 低体温症
これから夏真っ盛り、という時期ではありますが、先日来より北海道大雪山系のトムラウシ山と美瑛岳で登山客らが相次いで遭難している件で低体温症が話題となっています。
ここで私見を一言。
一般的には低体温症(hypothermia)とは、文字通り体温が下がることで、中心体温(直腸温)が35℃以下になった状態のことであり、さらにどの程度下がったかによって、程度が分類されます。
軽症:深部体温32℃以上
重症:深部体温32℃未満
これらが、だいたいの目安。
では、この32度をどのように見分けるか。
一番簡単なのは、震えているかいないか、です。
深部体温が32度を下回ってくると、震え(shivering)がなくなってくる。
それと同時期に意識が朦朧としてくる。
震えて意識のある患者には、暖かい飲み物を飲ませ、ゆっくりと自分の熱産生で温まってもらうのが理想的である。
また、服が濡れているのなら、全部脱がせ、乾いた服を着せるか、乾いた毛布にくるまってもらう。
では、重症の場合どうするか。
29度以下で瞳孔散大し、25度ほどで「仮死」の状態となる。
処置の分岐点は、心臓マッサージが必要か否か。
もし、震えていない低体温で、頚動脈に拍動を触れるのであれば、積極的に急速復温を目指す。
中心加温を中心に、表面加温を行っていることとなる。
ただし、VF(心室細動)のリスクは非常に高いので、DC(徐細動器)を横に置いておく必要がある。
問題は震えていない低体温で、脈も触れない時(完全な心停止)。
低体温の原則は、動かさないこと。
低体温の時、深部温度と表面温度には20度ほどの開きが出る。
末梢の冷たい血液と、中枢の温かい血液が混ざる行為は原則禁忌。
ここで考えるべきことは、心臓マッサージをしないことによるリスクと、することによるリスク。
こればかりは状況を見て判断するしかないわけだが、
心臓マッサージがすべてに優先するわけではないことを念頭に置くべきだろう。
体温と脳酸素消費量の関係を考えたとき、正常の体温では5分と持たない循環停止許容時間が、27度で
は30分、23度では1時間の猶予にまで伸びると謂われてます。
重症低体温の死亡率が50~80%にもなる理由は、まさにこのような悩ましい事実が一端を担っているのだろう、と思われる。
ちなみに、中心加温とは、
・加温輸液
・温水による胃洗浄
・温水による注腸
・四肢の付け根の加温
などです。
さらに高度になれば、
・温水による腹膜灌流
・温水による胸腔洗浄
などもあるが、一般の病院でこれができる施設は限られてくるでしょう。(もちろん山頂などでは不可能なことですが)
表面加温は電気毛布など。
表面加温より中心加温が先立つ理由は、
・体表面の血管拡張が最初に起こり、循環血液量がさ らに減ってショックになる
・末梢血管内にあった冷たい血液が中枢側に流れ込む ため、かえって深部体温がを低下する
など。
加温輸液を全開で落として循環血液量を維持しつつ、深部体温が下がることによって起こるであろうVF(心室細動)へのDC(徐細動)準備。
気管内挿管下での温水胃洗浄。
そして心臓マッサージ。
最後に。
忘れてはならないのは、深部体温が32度以上に戻るまで、蘇生をあきらめてはならないこと、です。
以上、一般的な内容になりましたが、以前れにしても遭難などでの現場対応は非常に難しいですね。
やはり、まずは人を呼ぶなり、出来るだけ早く処置が出来る処へ、っというのが一番ベストかもです。
熱中症に関しては、また述べさせて頂きます。
07月15日 実地医科シリーズ
先日の7/14にリーガロイヤルホテル小倉にて小倉内科医会の実地医科シリーズ講演会がありました。
今回はこの報告と感想です。
霧ヶ丘つだ病院津田徹院長座長のもと、新小倉病院診療部長・呼吸器病センター長である中西良一先生での
『肺癌のX線診断と外科治療~胸腔鏡手術の適応と今後の展望~』
というテーマでした。
参加当初は、現在は鏡視下手術が様々な分野で発達してきており、今回も外科の先生が肺癌の手術を中心に、今の呼吸器外科における最先端技術の講演かなと思ってました。
が、あにはからんや、とんでもございませんでした。
前半は内科医である我々が日々診療で行う胸部単純写のABCでしたが、されどABCでホント“目から鱗”という内容でした。
特に患者さんの呼吸器(全身)症状から、Silhouette sign ・Symmetry・Volumeでの読影は非常に勉強になり、また研修医時代を思い出させてくれました。
また写真のレトロでの比較はしていましたが、3点比較、そこまでは日常していなかったので、これも参考になったと思います。
初心に戻った感を呼び起され、今後の診療を新たな思いにさせて頂きました。
また、後半はいくつかの症例を通じ実際の胸腔鏡下での手技を観させて頂き、驚嘆するものでした。
非常に有意義な講演会で、参加した自分も得した気分になりました。
新小倉病院中西先生、ありがとうございました。
07月13日 福岡PEG研究会
今回は先日の7/11土曜日にアクロス福岡で開催された「第5回福岡PEG研究会」の報告をさせて頂きます。
今回のテーマは、
~人として生きることから、生きていくことを支える胃ろうケア~
というものでした。
当番世話人は、福岡大学病院看護部の梶西ミチコ先生で、
シンポジウムに
テーマ『生きる力~医療の現場で考える~』
で小倉記念病院精神科の三木浩司先生がコーディネーターとなり、4人の演者の先生の講演、ディスカッション等々がありました。
特別講演に当番世話人の梶西先生が座長で演者大林歯科小児歯科医院の理事長大林京子先生からの
『胃ろう管理につながる口腔ケア~口は病の入り口、魂の出口~』
という内容での講演がありました。
今回のテーマは非常に深い内容で、今までの胃ろうの造設は‽交換は‽管理は‽などと違い、人の倫理というか胃ろう患者さんを如何により人間らしく生かし、我々医療人が係わることが出来るかといったものでした。
勿論、一回の研究会ではなかなか十分論議が出来るものではなく、こういったテーマは今後も何度となく行わなければならないものだと思います。
特別講演の大林先生も云っていましたが、胃ろう患者さんは胃ろうを造ると、口の管理がおろそかになると云っていましたが、ホントにそれはそうで、ただ、現在は私もですが、胃ろうは「食べることの出来る胃ろう」というふうに、最近はPDN(ペグドクターズネットワーク)はじめ謂われてきています。
胃ろうというのも、流行りの最初の頃は食事に長時間介助につかなくてよく、非常に便利なデバイスというのもあり拡がってきた感もあると思います。
が、胃ろうを携われば携わるほど、知れば知るほど、実は個々の患者さんによっても違いがあり、テーラーメード感覚が必要ということが出てきて、実はホントは手間もかかるのだという面もあると思います。
“楽から手間”です。
非常に相反するものだとは思いますが、胃ろうによりまた再度経口から食べることが出来れば、非常に人間らしくにもなりますし、我々の行ってきた医療行為も報われるものです。
例え、経口摂食が出来なくても、頷きが出たり、表情が豊かになったりするだけでも、有益感はあると思います。
こういった医療の喜びを胃ろう通じ、医師・看護師だけでなく、様々な職種、またご家族が感じられれば良いかなと思います。
報告。
先週の土曜日、7/4に「グランド・ハイアット・福岡」において中外製薬さん主催の
「Hepatitis C Forum 2009 FUKUOKA」
が開催されました。
同日は、前日より同じ福岡で
「第45回日本肝癌研究会」
が福岡国際会議場で開催されていました。
この肝癌研究会も例年であれば毎年参加していたのですが、何せ現在は一開業医の身、ましてや今年3月の開業で、休診してまでの参加余裕はなく、今回は土曜の夕方から出席可能な「C肝フォーラム」に参加しました。
今回のメイン講演は、
国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター治療研究部長の八橋弘先生での
「C型肝炎からの発癌抑止~私の治療戦略~」
のご講演でした。
非常に多岐にわたり御発表され、
特に❶近年NBNCの肝炎増加傾向や、
❷HCCの要因としてAFPの値の重要性、特に正常範 囲内であっても6以下と6~20まででは同じ正常 範囲であっても発癌リスクが違う、
また❸総RBV量(>3g/kg)がHCV-RNAをSVRに導く重要な ポイント、
❹HCV-RNA血中消失期間の6倍以上の投与期間が再 燃抑止効果がある、
などなど、まだまだ他に内容の濃いものでありましたが、主だったものの内容は以上のような内容でした。
また、前段として、
①福岡赤十字病院肝臓内科部長の渡邊洋先生から
「C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα2a/RBV48週間治療の治療効果と効果規定因子」
②NTT西日本九州病院肝臓・消化器内科の宮本志保先生から
「1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対するPEG-IFNα2aとα2bの比較」
③飯塚病院肝臓内科医長の矢田雅佳先生から
「即時ウイルス学的反応症例に対するPEG-IFN単独短期治療」
④久留米大学医学部消化器内科部門講師の宮島一郎先生から
「PEGインターフェロン少量長期投与療法の有効性」
等のご発表がありました。
これらのご発表で、
・non EVRやp EVR症例は、治療延長を必要か
・PEG-IFNで12周までのRNAのc-EVRが重要
また、・低ウイルス量では1週でのRNA陰転化は短期治 療可能か
など非常に勉強になりました。
昨年は「C肝フォーラム」大阪で参加し、毎年の事ですが、勉強になります。
ただ、今回肝癌研究会参加できなかったのは非常に残念ではありますが。
今後も、時間が許す限りは参加していこうと思います。
まっでも、開業するとホント参加が難しい、というのを改めて痛感しました。
最後に、この会を主催協力・企画からコーディネートされ、また特別講演の座長まで務められた久留米大学医学部消化器内科部門の佐田主任教授に、非常に有意義な会を模様されたことに感謝いたします。
06月30日 研究会報告
今回は研究会に参加したので報告します。
先日の6/28に東京で武田薬品主催の
「NOD研究会2009」
が開催されました。
NPDとは、New Primary care Doctorの略で、開業医の先生方を中心に参加の研究会のようでした。
内容は、
本題が
「現代の日本人高血圧の病態を見つめなおす」
「患者さんとともに楽しむ開業術」
「家族に安心を与える、診療所が進める在宅医療」
「臨床現場でガイドラインを使いこなす~ガイドラインの探し方・使い方について~」
と2部構成での4講演でした。
どれも講師の先生方の長年実践されてきた事例をもとに話され、非常に有意義な会に参加できた(意外にも)のでは、と思いました。
また、本題の講演に先立って、当日の朝8時からモーニングワークショップがあり、ここでは
「日常診療に役立つ!行動変容テクニックの実際」
という講義があり、2演題(糖尿病・高血圧)に対し、ロールプレイ(2人1組で、医者と患者役)での講義がありました。
ここでも、朝は8時と早かったのですが、患者さんとの゛病識の一致゛の重要性など非常にためになる講義だったと思います。
私の参加動機は、NPDがなんぞやという感じで、ただただ自分の不得手であろう講演内容で、多少今後の自分の診療の足しになればと思い、軽い気持ちで参加しましたが、まさか医者同士でのロールプレイなどするとは思わず、非常に楽しく有意義に参加してきました。
どうも、この研究会は毎年開催されているようで、特に新規開業の先生方を中心に声かけ開催をされているようです。
もしこのブログを見た先生方で興味があれば、来年武田にいって参加してみては如何でしょう。
もちろんベテランの先生方も多く居られましたので、新米開業医の先生だけでなく、幅広く参加をされてみればと思います。
また違ったプライマリケアが勉強できるのではと思います。
本来であれば、もう少し詳細に講師は誰で、内容もこういったものと具体的に、とも思うのですが、ダラダラと長くなりそうなので、このあたりで終わらせたいと思います。
もし興味のある先生方が居られ、もう少し詳細をということでしたら、問い合わせメールなど利用して頂ければと思います。
以上、ダラダラと書いた割には内容の伴わないものになりましたが、終わらせて頂きます。
PS:ホテルもお台場フジテレビの真横のホテル(ホテルグランパシフィック)で非常に快適だったことも追記しておきます。
06月23日 医療理念&基本方針
今日は、当院の「医療理念」と「基本方針」をアップします。
医師の紹介のところにもありますが、
当院の医療理念基本方針は、
医 療 理 念
当クリニックは、地域医療の最前線として、診療科にとらわれず敷居の低い、患者様のニーズに合わせた医療コーディネーターとしての役割を担い努めます。
基 本 方 針
一、 患者様本意の医療に心懸けます。
二、 より良い最新の医療情報提供に心懸けます。
三、 医療研鑽に日々努力します。
四、 地域の病診・診診連携に努めます。
五、 患者様と、そのご家族と伴に地域に根差した医療を目指します。
以上“安心”“納得”“信頼”をモットーとします。
以上。
と、こうしてあらためてアップすると、なんだって感じなのですが、これがわたし自身の医療姿勢が現れているのではないかと思います。
上記を少し補足しますと、
まずわたしは、開業医・町医者は戦場に例えるなら最前線部隊であると考えます。(例えの良し悪しは気にしないでください)
最前線ということは、敵が何処から来るか、どんな武器で攻撃してくるかわかりません。
それといっしょで、患者さんもどんな病気、リスクを持って来るかもわかりません。
したがって、まずは“診る”、とりあえずは“診る”、ことが大事だと思います。
その上で、自分のところで管理が出来るか否かです。
それを、私は内科だから外科は、とか、循環器だからお腹は、ではなく、まずは患者さんを診ましょうということだと思います。
循環器だから循環器しか、呼吸器だから呼吸器しか、という開業は如何なものかということです。
もちろん医者の専門性を持つことも重要ですし、それを地域に広めようとしての開業も重要ですし、決して否定はしませんが、まずは患者さんを選らないということが、開業医の第一義的なことではないかと思うのです。
ましてや、クリニックの前で交通事故などの外傷があったとしても、そのクリニックが内科であれ小児科であれ、やはりまずは近くの開業医の先生が出来うる処置をして、然るべき病院へというのが開業医ではと思います。
以上の思いで、理念基本方針を作りました。
PS:ちょっと突っ張った云い方になったかもしれませんが、要は〝まずは診ましょう〟ということです。
気になった方にはお詫びいたします。(-_-メ)