- 2017.02.01
- 📓・医療問題研究会・📓

昨日の1/17、認知症支援・介護予防センターで『認知症サポート医フォローアップ研修意見交換会』が開催されました。
この会は私が昨年12月“認知症サポート医養成研修会”で認知症サポート医として認定されてのフォローアップ研修に位置づけられてるものです。
今回は認知症サポート医のみならず、ものわすれ外来医、統括支援センター・地域包括支援センター職員、在宅医療・介護連携支援センター職員等々も参加しての意見交換会も兼ねており、市内各区より担当者の参加があり、それら各区別にグループ分けしての研修意見交換会となってました。
認知症サポート医、認知症支援・介護予防センター、統括・地域包括支援センター、在宅医療・介護連携支援センターの各役割等の説明や、それら多職種交えての“認知症支援において地域で困っていること”、“地域連携をすすめるにあたって今後何が必要か”などが主に意見交換がなされました。
自身今回初の参加で、今まで多くの認知症患者を診てきてる方々の意見は非常に参考になったのも事実ではありますが、各論で “啓発活動”、“地域連携の問題—地域での見守り・各機関”、“医療介護問題”、“介入のタイミング問題”など話し合われましたが、なにかしら表面的な感じがして、家族やサポートする人がいる場合は良いのですが、現実私達のような実地医家では「独居の問題」や、「認認介護」などの問題も多々あるわけで、そういった内容は今回あまり上がってこなかったのが多少如何なものかと感じた次第です。
今回は私も初めての参加でもあり、多少遠慮の感もありましたが、今後はもう少し意見を出し、皆と種々検討できればクリニックの患者さんへの良いFeedbackが出来るのではと思った次第です。
ただ、北九州市では統括支援センター中心に、各区に24もの地域包括支援センターが設置されており、夜間休日の緊急体制もなされており、また官民一体となった北九州独自の取り組みなどもあり、全国的にも認知症対策に対し先進的な試みも行われていると改めて感じた次第です。
参加された方々、お疲れ様でした。
12月3日(土)—4日(日)両日『平成28年度 認知症サポート医養成研修会』が開催されました。
この研修会は厚生労働省が国立長寿医療研究センターとで、今後2025年には認知症の患者数が800万人超となる予想を見据えて、認知症専門医だけでは対応が難しいという中で、今後多くの医師にも関わりをということで開催されてます。
現在ではすでに各医師会ごとで「認知症かかりつけ医向上研修会(オレンジドクター)」は行われていますが、今一歩進んだ専門医療機関(認知症医療センター)や、地域包括支援センターなどとも連携の取れる“認知症サポート医”の養成研修です。
多くは医師会単位で医師会の推薦医などが受講するのですが、今回は今春の認知症ケア加算の要件に認知症サポート医が必須要件となったため、一般の医療機関(多くは精神科)からの参加された先生方も多く、また福岡で研修会は開催されたのですが全国から300人を超える多くの先生方の受講となりました。
私も此の度医師会の依頼で受講したのですが、基本内科医であり、認知症専門医でもなく、ましてや精神科医や心療内科医でもないわけですが、今後認知症はcommon disease(一般的な病気)と思われますし、何科何科ではなく診療科を越えて今後は対応していかなければならないと思います。
そういった中での今回の研修の機会は、非常に良い機会と捉えて参加させていただきました。
2日間の講習を終え、新たにわかってきたこともありますし、最後にグループワークなどでは他県の先生方との話し合いで、何れも共通した悩みがあることなどの情報共有なども出来、2日間非常にタイトではありましたが勉強になりました。
今後は医師会などからの依頼もあると思われますが、クリニックの実地診療にもいかせていければと存じます。
講師・スタッフの皆さん、全国から参加の先生方、お疲れ様でした。( ^^) _U~~
平成28年〜平成29年クリニック年末年始外来診療休診予定
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12月27日(火) |
12月28日(水) |
12月29日(木) |
12月30日(金) |
12月31日(土) |
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AM(9:00〜13:00) |
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通常診療 |
通常診療 |
通常診療 |
休 診 |
休 診 |
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PM(15:00〜18:30) |
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通常診療 |
通常診療 |
休 診 |
休 診 |
休 診 |
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1月1日(日) |
1月2日(月) |
1月3日(火) |
1月4日(水) |
1月5日(木) |
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AM(9:00〜13:00) |
休 診 |
休 診 |
休 診 |
通常診療 |
通常診療 |
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PM(15:00〜18:30) |
休 診 |
休 診 |
休 診 |
通常診療 |
通常診療 |
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上表の如くとなってます。
平成28年最終診療は、12月29日木曜日午前診療(〜13辞)まで。
平成29年診療初めは、1月4日水曜日より通常診療となります。
なお、休診中は、クリニックへの連絡は☎093-512-5068で対応いたしますが、緊急時は“市の急患センター”、もしくは“市中救急病院”への連絡・受診をお願い致します。
2016/12/07 院長
12/7はホテルアルモニーサンクで、徳原クリニック徳原宏治院長座長のもと、北九州総合病院内科主任部長木原康之先生の「—糖尿病治療 UP to Date—」のご講演で『Kokura Diabetes Frontier』が開催されました。
近年の糖尿病治療はDPP−4阻害薬やSGLT2阻害薬の出現等で糖尿病治療は随分と様変わりし、且つ糖尿病患者さんの糖コントロールもHb-A1cが平均で6.9%台と7%を切って非常に良好となってきてるようです。
その中で今の糖尿病患者さんの治療上の問題点は何か、①食後高血糖や、②低血糖、③血糖変動、④体重増加などが問題となり、これら食後高血糖の抑制や低血糖予防、血糖変動の抑制、体重のコントロールを如何に治療管理することで、糖尿病患者さんの治療の質を上げるかを、それぞれの経口血糖降下薬の特性を踏まえて、良質な治療を如何にしたら良いかというご講演で、非常に実地に則し、明日からでも治療実践できるようなご講演で非常に勉強になりました。
中央からの有名な先生のご講演も勉強にはなりますが、今回の木原先生はじめ北九州にも身近な先生方との勉強会も非常に有意義なものだと改めて感じた次第です。
演者の木原先生、座長の徳原先生、また参加された先生方、お疲れ様でした。( ^^) _U~~
昨日の12/1➖師走に入って一発目は、ホテルニュータガワで『健和会大手町病院地域医療連携会』の開催に参加です。
西中徳治病院長の開催辞のあとに、診療科の紹介や新任医師などの紹介があり、感染症内科のこの一年の診療報告等々あり、地域連携室より“無料低額診療事業”の説明がありました。
無料低額診療事業=低所得者などの生計困難者などに対し無料低額で診療を行うもので、健和会はこの事業の推進を以前から行ってます。
幾つかの事案等して、改めて今回お話がありました。
また、2016年4月以降、特定機能病院や500床以上の地域医療支援病院において“選定療養費”の徴収が病院側の義務となってます。
要は、大病院を受診する際、初診患者が紹介状を持っていないと選定療養費を請求されるということですが、大手町病院では500床以下の病床コントロールで選定療養費請求しないという患者さんへの優しい医療をおこなうなど、政令指定都市で断トツの高齢化都市=北九州市には無くてはならない医療機関だと改めて感じた次第です。
懇親会では、私も以前所属していたということもあり、旧知を深められました。
西中病院長はじめ、病院スタッフ、ご参集の方々、ありがとうございました。
昨日11月30日ホテルニュータガワで『北九州Liver Symposium』が開催されました。
この会は年1回国家公務員共済組合連合会新小倉病院副院長で肝臓病センター長の野村秀幸先生が主体となって開催されてます。
今回は特別講演1で小倉医療センター肝臓病センター部長佐藤丈顕先生座長のもと、岐阜大学医学部附属病院第一内科講師白木亮先生より「肝硬変の栄養治療」、特別講演2では産業医科大学第3内科教授原田大先生座長のもと、奈良県立医科大学内科学第三講座(消化器・内分泌代謝内科)教授吉治仁志先生より「新ガイドラインをふまえた肝硬変のトータルマネージメント」を拝聴いたしました。
今回は演題として一見地味な感のある内容のような講演と思われますが、今いわゆる“肝炎”、C型に関してはインターフェロンフリーの経口剤の発売以来、治療有効性が非常に高くなっており、またB型に関してもウイルス排除まではまだですが、活動性を抑えるウイルスコントロールまでは可能となってきてます。
が、それでも若干治療コントロール不良の方もおられますし、我が国の特徴でもあるウイルス肝炎患者の多くが65歳以上の高齢者ということ、また近年NBNCであるNASHのような脂肪肝ベースの肝炎からの発癌も診られてきてます。
これらの関係には肝線維化ということが非常に問題となり、また肝硬変は肝臓の病態の終末期といわれ、低栄養状態の典型症例で、一般に“肝硬変”=PEM(Protein energy malnutriton:たんぱく質・エネルギー欠乏(症))といわれてます。
したがって栄養管理が肝硬変の予後を決めるといっても過言ではありません。
今回は講演1では肝硬変状態ではBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)という分岐鎖アミノ酸、BCAAは筋肉で代謝されてアンモニアを解毒すると同時に肝臓のエネルギー源になりやすいアミノ酸で、肝硬変の患者さんはこのBCAAとAAA(フェニルアラニン・チロシン)の比率(フィッシャー比)が低下、つまりBCAAが減少しAAAが増加したアミノ酸インバランスがみられます。
したがってBCAAを多く摂取しAAAを減らすことでアミノ酸バランスを整え、肝臓のエネルギー不足を補うことが肝硬変の予後を改善の栄養療法でもあり、講演2では肝硬変患者さんでは低アルブミンからの腹水、腹水の機序はいくつかあるのですが、今回この腹水に着目しての腹水の新しい治療薬中心としての栄養管理。
特にこの新薬である利尿剤、従来の利尿剤は水がナトリウムと一緒に動き電解質への異常きたしたり、腎障害への影響など、またアルブミンへも影響がということでしたが、今回の新薬ではナトリウムはそのままで水だけの移動、またアルブミンへの影響もないということで、非常に有効性の高いもので、比較的早期に使用することで腹水のコントロールに有効性が高いということで肝硬変患者さんのQOL上げることでの栄養管理。
要は、肝硬変患者さんの肝線維化を如何に予防改善さしめるか、飢餓状態にある肝硬変患者さんの栄養管理をどう行うか、また以前より就寝前の約200kcl程度の軽食(LES:Late Eating Snack)も肝硬変患者さんには有効で、このときに肝性脳症きたしやすい患者さんにはアミノレバンENがちょうど200kcalでBCAAであるため有効性が高いといわれてますので、そういった指導も患者さんへは有用と思われます。
今回改めての肝硬変患者さんへの栄養管理、非常に勉強になりありがとうございました。