北九州市小倉北区でのC型肝炎、肝臓癌、肝炎、肝硬変などの治療は医療法人さがら内科クリニックへ。

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2016.10.26
〜・〜北九州 認知症疾患ケアセミナー〜・〜

昨日(10/25)ステーションホテル小倉で『北九州認知症疾患ケアセミナー』〜“かかりつけ医が知っておきたい認知症の対応”〜ということで開催されました。

座長は小倉蒲生病院院長井田能成先生で、一般演題として南ケ丘病院診療部長竹内裕二先生から「認知症患者におけるスボレキサントの使用経験」を、また特別講演では長崎の道ノ尾病院副院長芹田巧先生から「認知症の睡眠障害〜認知症ケアにための薬剤選択〜」の演題を拝聴いたしました。

今回のセミナーでは私自身認知症患者さんの不眠症、特に夜間興奮や徘徊、介護への抵抗と、コントロールに難渋することも多く、今回座長先生含めその道の専門の先生方がいかなる治療をされているのかと期待を持って拝聴いたしました。

前段の竹内先生では認知症患者さんのいわゆるBPSD(認知症周辺症状)で、物忘れ・うつ・妄想・幻覚・興奮・暴力・徘徊・不眠等々の中の“興奮”と“うつ”を中心にお話いただきました。

端的には、興奮に対してはリスペリドン、クエチアピンに、グラマリール、メマンチンが、うつに対してはミルタザピンやサイレース、レクサプロが、一般医には比較的使用しやすいのではというお話でした。

また、特別講演での芹田先生からは不眠症の一般的な概論のお話、“不眠”では入眠障害や睡眠維持困難、早期覚醒等々の類別がありますが、認知症患者さんでは、メラトニンが係る体内時計の乱れや、GABAの関与する恒常性維持機構の乱れ、オレキシン分泌低下に伴う覚醒調節機構の乱れ等での異常での不眠が多く、基本スボレキサントの有用性を論じておられました。

私自身認知症患者さんの不眠症は健常人の不眠症と違って、不眠=眠ろうとしない、あえて眠らないなどといった感を強く感じており、具体的な場面場面での治療薬剤選択でのお話ではありませんでしたが、比較的有用性の高いと思われる薬剤選択には参考になったと思いました。

ご講演ありがとうございました。

認知−1 認知−2 認知−4 認知−3

2016.10.19
〜・〜糖尿病学術講演会〜・〜

昨日(10/19)は糖尿病治療薬であるGLP-1受容体作動薬『トルリシティ皮下注アテオス発売記念講演』がステーションホテル小倉で開催されました。

『アテオス』は週1回の皮下注製剤で、この製剤も2009年から国内で発売されてるインクレチン関連製剤の一つです。

経口血糖降下薬としてこのようなインクレチン関連製剤が世に出て糖尿病患者さんの治療セオリーが激変となりました。

何故か、インクレチンとは血糖上昇に伴って、主として小腸から分泌されるホルモンであり、血糖値が高いときにだけインスリンが分泌促進されるという最大の働きがあります。

したがって低血糖になりにくいという特徴があり、現在国内ではインクレチン関連製剤、特にDPP-4阻害薬が糖尿病患者さんの主たる治療の中心となってきてます。

このDPP-4阻害薬に加え、2010年にはGLP-1受容体作動薬皮下注としてリラグルチド(ビクトーザ皮下注)が出て、薬物療法で効果不十分の患者さんに低血糖リスクの少ない、更に通常のインスリン製剤とは違い体重減少も期待できる、患者さんにとって有用性の高い治療薬となってます。

これが今回、ビクトーザは1日1回のDAYLY製剤の皮下注製剤ですが、このトルリシティは週1回のWEEKLY製剤として昨年発売となりました。

このインクレチン関連製剤に加え、2014年に発売されたSGLT2阻害薬や、従来の経口血糖降下薬の様々な組み合わせで、現在では糖尿病患者さんの多くが比較的良好な血糖コントロール可能なまでになってきてます。

先日(10/16)の東京での学術講演会『糖尿病治療のゴールに向けて〜合併症予防のための糖尿病治療戦略〜』ではDPP-4阻害薬にどのような経口血糖降下薬との併用がいいかといった内容で、今後糖尿病患者さんの治療目標も、心血管イベントなど合併症など問題もありますが、こと糖尿病治療コントロールに関しては、タイトルの如く糖尿病患者さんの治療のゴールを見据えた治療となっていくのではと感じた次第です。

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2016.10.13
〜・〜小倉内科医会実地医家シリーズ〜・〜

昨日(10/12)は小倉内科医会実地医家講演会が、リーガロイヤルホテル小倉で開催されました。

今回は周辺基幹病院の一つである新小倉病院のリウマチ科部長の塚本浩先生より『外来で出来るリウマチ・膠原病』ご講演で、まず皮膚症状などリウマチ・膠原病の特異的な諸症状の概論的なお話から、各疾患の各論へとご講演がありました。 ただ、リウマチ・膠原病等の周辺諸症状も、この病気にこの症状という特有のものは少なく、やはり拡い視野で診ていかなければならないということのようでした。

各論も、リウマチなど診断で抗CCP抗体など比較的特異度の高い検査はあるのですが、抗核抗体など陰性の膠原病等もあり、ひとことで“リウマチ・膠原病”といっても、関節リウマチはじめ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発筋炎皮膚筋炎、結節性多発動脈炎、高安動脈炎、強直性脊椎炎、リウマチ性多発筋痛症、ベーチェット病、変形性関節症などなどまだ多数に及び、また厚労省指定の難病指定もこの分野では多くあり、一般診療ではなかなか診断同定は難しいものがあり、また専門医への紹介もどのあたりで紹介かなど今回の講演でも非常に悩ましい感は否めませんでした。

今回のご講演でリウマチ・膠原病では、多少実地医家において患者さんの訴えで、単なる腰痛症や関節炎という枠だけで捉えないことの重要性をお教えいただいたような気が致しました。

ご講演ありがとうございました。

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2016.10.06
〜・〜平成28年度第1回主治医意見書記載研修会〜・〜

昨日(10/5)平成28年度第1回主治医意見書記載研修会が市立商工貿易会館で開催されました。

介護保険では“要介護”認定の流れとして、まず市町村に申請をし、市の職員などから訪問・聞き取り調査がおこなわれ、市町村の依頼でかかりつけ医が“主治医意見書”を作成します。

その後、認定調査結果や、主治医意見書に基づくコンピュータによる一次判定結果、主治医意見書に基づく介護認定審査会による二次判定を経て、市町村が要介護度を判定するといった流れです。

この中でやはり主治医意見書がかなりの影響力を持っているので、より正確に意見書作成をしなくてはなりません。

その為今回のような研修会が“かかりつけ医”として受講の義務化がされてます。

この研修会では、主治医意見書記載の留意点の説明確認が行われるのですが、今回も申請者の心身の状態、ケアに係る手間など具体手に記載をなどの注意点がありました。

次いで今回は熊本県の玉名地区で地域で“たまな在宅ネットワーク”を構築し、ネットワークの協力医療機関との助け合いを行いながら在宅ケアを推進している安成医院の安成英文先生のご講演でしたが、本研修会はこういった各地域での高齢者対策に邁進しているケース紹介などを講習として行ってます。

今回の講演を拝聴し、熊本では以前より市内では基幹病院4病院がネットワークをとり救急医療などチーム医療を市民に提供したり、認知症でも全国に先駆けての“熊本モデル”構築したりと非常に病病診診連携が取れてる地域だと改めて感じた次第です。

ご講演ありがとうございました。

主治医−1 主治医−2 主治医−3

2016.10.05
〜・〜💉ワクチンフォーラム in 北九州💉〜・〜

昨日(10/4)はリーガロイヤルホテル小倉で『ワクチンフォーラム in北九州』が開催されました。

この会は霧ヶ丘つだ病院の津田徹院長(禁煙外来TV-CMでも有名ですが・・・( ^^) _U~~)が中心となり、例年この時期に開催される会で、今回は産業医科大学医学部呼吸器内科矢寺和博教授より「肺炎診療における最新の話題〜肺炎予防の意義〜」のご講演を拝聴いたしました。

肺炎には日本呼吸器学会の肺炎ガイドラインでは、市中肺炎(CAP:community-acquired pneumonia)、院内肺炎(HAP:hospital-acquired pneumonia)、医療・介護関連肺炎(NHCAP:nursing and healthcare-acquired pneumonia)3種類類別されておりCAPは比較的健常者が多く、HAPNHCAPなどは体力の低下してる方が多く、特にNHCAPは高齢者で多疾患の方が多いという特徴がありますが、いずれの類型でも肺炎球菌は感染率が高く、特にNHCAPでは肺炎球菌で重症化率が非常に高いということを示されてました。

これからインフルエンザ感染症の時期でもありますし、インフルエンザに肺炎球菌が重複すると容易な重篤化が懸念されます。

これはNHCAPのみならず、CAPHAPも同様です。

したがって、若いからといって安心はできません。

特に喘息持ちの方や、糖尿病の方は、十分留意が必要です。

クリニックでは以前より、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種を勧めてますし、今回のご講演でも単独摂取と同時接種の副反応の差異はないことが示されてました。

肺炎の死因は第三位で決して侮れないということを再確認を要すと思われます。

風邪と思われるのが一週間以上続く、インフルエンザ罹患後に咳や発熱が長引くなどあれば、早期に医療機関受診をおすすめいたします。

※しっかし、北九州市のインフルエンザワクチン公費自己負担は高い(`;ω;´)

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