- 2016.09.28
- 〜・〜小倉内科医会実地医家講演会〜・〜
昨日(9/27)リーガロイヤルホテル小倉で、小倉内科医会実地医家講演会が開催されました。
今回は産業医科大学整形外科学教授酒井昭典先生より『骨粗鬆症性骨折に対する手術の進歩と骨折予防のための薬物治療』のご講演を拝聴いたしました。
骨折の手術では特に大腿骨近位部骨折や上腕骨近位部骨折などでは、我が国では骨折後7日以内の手術に対し、歐米では骨折後36時間以内の手術とガイドラインが大きく違いがあるらしいのですが、ロッキングプレートの出現により早期手術に早期リハビリテーションが行えるようになり、患者さんにとってもベッド上安静期間がかなりの短縮となり非常に患者さんにとっても利のある治療となってきてるようです。
また、薬物治療においても骨吸収を抑制する薬剤ビスフォスフォネート製剤ほか、女性ホルモン製剤、SERM製剤、カルシトニン製剤に骨形成促進薬であるビタミンK2製剤、PTH(テリパラチド)製剤、活性型ビタミンD3製剤(腸管からのCa吸収促進)などがあり、そのそれぞれの特徴をお教えいただきました。
ただ、巷で謂われてるビスフォスフォネート製剤での顎骨壊死に関しては、学会等でもグレーゾーンのようで、長期休薬(3ヶ月以上)しても顎骨壊死があることから歯周病など口腔内環境も関与してるのではとも謂われてるようですが、歯科との見解相違もあるようです。(なかなか難しい問題ですm(_ _)m)
以上、非常に多くの骨粗鬆に関してのご講演を頂き、これからの内科での骨粗鬆に対しての取り組みに参考になったと思います。
酒井教授、ご講演ありがとうございました。