- 2016.02.03
- 〜・〜・肺がん検診講習会・〜・〜

昨日(2/1)は小倉医師会館で『平成27年度北九州ブロック医師会生涯教育講座・第2回医療安全対策研修会』でした。
医師をはじめ他職種と多くの参加でした。
内容は今回医療事故中心の話題で、「診療所におけるインシデント・アクシデント調査について」、「医療事故調査制度と関連諸制度について」とありました。
医療事故は近年上昇の圧力があり右肩上がりで件数の上昇があり、昨年は件数確認開始以来最も件数が多かったらしく、本年も先月1月1ヶ月の単月だけでも、多かった昨年を件数超えてるといった状況のようです。
私のクリニックでも“ヒアリ・ハット”があり、毎月の医療問題研究会でも最近事案件数が増えてる感があります。
多くはコミュニケーション・エラーだと思いますが、中には基本的なおろそかでの事故というのもあります。
1行為1確認は当然ですが、そこにダブルチェック、トリプルチェックを構築し防いでいくしかないと思います。
所詮、人の行うことですので、ミスを前提に診療行為を行っていかなければと思います。
昨年10月医療事故調査委員会ができましたが、まずは他人事と思わず、我々開業医のフンドシを締めてということでしょうか。
昨日(1/29)は某製薬会社の営業所で糖尿病WEBシンポジウムが開催されました。
今回は糖尿病治療薬の経口血糖降下剤でも比較的新薬のSGLT-2阻害剤、発売され1年余りとなり比較的徐々に使われだしてるお薬です。
少しづつ市場での評価も出来つつあり、そういった中での今回“SGLT2阻害薬を有効に活かすコツ”ということで加藤内科クリニック(葛飾)の加藤院長が、また“糖尿病患者の心血管リスク管理”ということで佐賀大学医学部循環器内科野出孝一教授からお話がありました。
このSGLT2阻害薬は、通常の経口血糖降下剤に比しインスリンを介さない腎臓に直接働きSGLT2阻害することで腎臓からの糖の再吸収抑制し、糖を尿へ排泄させるというお薬です。
したがって尿中の糖が増えるということで、多少なりともカロリーダイエット的な面もあり、一般に体重が減少(−2~5kg)するという特徴があります。
体重が減少ということで特に内臓脂肪現象作用があるのではといわれており、脂肪性肝障害の方の肝機能の改善に寄与したという報告もあります。
今回このSGLT2阻害剤を如何に活かすか、心血管リスクへの寄与はということで、やはり脂質系の改善から動脈硬化への改善起用となるもではというような、直近のデータ含めそれぞれご講演いただきました。
SGLT2阻害剤はまだ使用頻度は少なく、現状で糖尿病治療のFirstlineとしての使い方もまだまだというところもありますが、使いでによっては体重減少含め糖尿病患者さんの教育的指導もできるのではと思われます。
まだまだ新しいお薬でもありますし、既存の経口血糖降下剤とインスリン介さないという大きな違いもあり、今後患者さんへどういった影響があるのかということも見ていく必要性があると感じました。
昨日は別件で『予防接種に関する研修会』もあり、少しtightでした。σ^_^;
昨日(1/29)リーガロイヤルホテル小倉において『第4回北九州 腎とMetS研究会』が開催されました。
この研究会は腎臓とメタボリックシンドロームをテーマに小倉記念病院の腎臓内科で副院長の金井英俊先生が中心になって行われている研究会です。
今回は福岡赤十字病院腎臓内科の黒木祐介先生より「腹膜透析を導入した肥満患者の症例」のご発表いただき、今回はたまたま上手くいった症例を3症例ほどご発表いただきましたが、腹膜炎などの合併症リスク増大もあり、やはり肥満患者さんでの腹膜透析はリスキーということのようです。
ただ、腹膜透析により早期の残存腎機能改善などは見込めるので、十分病態に応じての対応となるかとは思われますが。
特別講演での広島大学原爆放射線医科学研究所再生医科学部門の東幸仁教授で「尿酸と血管内皮機能」という演題でご講演いただきました。
講演はなかなか難しい講演で、臨床的に現在は高尿酸血症に関しては良いお薬が出ており、一般的には尿酸が7mg/dlを超えたら高尿酸血症といい、8mg/dlを超えて何らかの症状があるか、もしくは症状がなくても9mg/dlを越えれば要加療となり、治療目標は6mg/dl以下ということらしいということが、実地医家では有益な情報と思った次第です。
要は糖尿病の2013熊本宣言(6-7-8)といわれるHb-A1c6.0%未満(血糖正常化を目指す際の目標)—7.0%未満(合併症予防のための目標)—8.0%未満(治療強化が困難な際の目標)のように、尿酸も6-7-8-9と考えればと思った次第です。
生活習慣病で体重や(内臓)脂肪、糖などはよく言われることで、皆気をつけることも多いですが、尿酸も生活習慣病に密接に関わってます。
プリン体の多い食品には気をつけましょう。
今回の講演は実地医家でよく言われる“明日からの診療に役立つ”とは即なりませんが、今回の講演で改めて尿酸の意義づけになりました。
ありがとうございました。
昨日(1/27)はリーガロイヤルホテル小倉において『第3回北部福岡感染症研究会』。
ご講演は、肺炎診療川崎医科大学総合内科学准教授である宮下修行先生による肺炎診療の最新話題ということで、ガイドライン改定で今後の肺炎治療の方向性見据えるといったご講演でした。
現在肺炎のガイドラインは「市中肺炎ガイドライン」と「院内肺炎ガイドライン」、「医療関連肺炎ガイドライン」の3つがあります。
これらガイドラインの他に、小児肺炎ガイドライン、誤嚥性肺炎ガイドライン、間質性肺炎ガイドライン、等々があります。
現在治療方針は基本ガイドラインのあるものはガイドラインに沿ってという方向性と思われますが、やはり病態によってはガイドラインを逸脱せざるをえない場合もありますが、ガイドラインは幾つかのエビデンスに基づいてのものも多く、やはりまずはガイドラインに沿ってということになるかと思います。
特に肺炎ガイドラインは前述のごとく幾つか病態によっても違い、中でも抗生剤の使用途やステロイドに使い方など。
我々開業医も市中肺炎や医療関連肺炎、また特に近年ではマイコプラズマ肺炎など関わることも多いと思いますので、今回の講演はある程度治療指針にもなったと思います。
宮下先生ご講演ありがとうございました。