- 2015.12.12
- 🍶平成27年度クリニック忘年会🍻
昨日(12/10)ステーションH小倉で、『平成27年度小倉医師会会員忘年会』が行われました。
来賓の方も多く出席され、盛大に開催されました。
例年のことですが、私は小倉医師会内科医会の属しているのですが、今回のこの会では各科の先生方など多数出席されるため、他科の先生方との非常に良い親睦の会となってます。
また、来賓では近隣主要医療機関の病院長先生も多数参加されており、各病診連携会でもお話は致しておりますが、こういった会では病院間を超えてのお話も出来、非常に良い懇親の場となりました。
医師会もこの会で今年の締めとして、来年への期待を持った起点としたいものですが、来年は診療報酬の改定もあり、またそれはそれで注視していかなくてはなりませんが、とりあえずは今年の締めとして良い会になったのではと思います。
参加された先生方、お疲れ様でした。
昨日(12/9)は北九州市立商工貿易会館で『平成27年度健康づくり講演会』が市医師会主催で行われました。
この講演会は「特定健診・特定保健指導実施登録医療機関」の更新要件に必須の講演会で、今回は独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)久留米総合病院田中眞紀先生より「福岡県の乳がん生存率を上げるために」というご講演を聴講致しました。
今回のこの講演会は今までと多少毛色が変わって、内科である実地医家の先生方には新鮮な講演会だったと思います。
乳がんは近年メディアにもよく取り上げられており、日本人は欧米に比して比較的発症年齢も若いということもあり、40歳からの健診推奨も世界的にも珍しいということです。
また、現在はマンモグラフィーがFirstで健診となっているようですが、やはりエコー検査と併用した方が当然検出率も高いということですが、技師の養成やコスト等の問題もあり難しいのが現状のようです。
40歳代からの健診推奨も、この年代の方はまだ比較的乳腺の発達してる方も多く、マンモグラフィーでの正診率も低く、今後の健診のあり方も求められてるようです。
いずれにせよ今回の講演会で本邦の乳がん健診の現状と、欧米諸国との関連など最近の知見に触れたことは意義があったと思います。
クリニッックでも乳がんで外科紹介など今までもあるため、対岸のことと考えずに、更に視野を拡げて診ていかなければと感じた次第です。
田中先生、ご講演ありがとうございました。
一昨日の土曜日(12/5)に品川プリンスホテルアネックスタワープリンスホールで『高血圧学術講演会I n TOKYO 〜降圧の質を考える〜』が開催されました。
最近のデータで、高血圧治療患者さんの40%強は十分な降圧管理下にないというデータも出ており、高血圧といわれ降圧薬を服用されてる患者さんの多い中、多くは十分な血圧コントロールが出来てないということです。
そこで今回の講演会では、高血圧治療で“質の良い治療”とは、ということをテーマに「家庭血圧の重要性」、「如何に服薬アドヒアランスを良好にするか」、「血圧変動の観点」と「パネルディスカッション」と4部に分けての講演会でした。
「家庭血圧の重要性」では、家庭での定期的な血圧計測により早朝高血圧(モーニングサージ)の推測が可能ということです。
多くの心血管イベントは未明〜早朝に多く、この早朝高血圧を確認することでイベント予防に寄与するこのと思われますし、血圧手帳もち毎朝血圧測定するということは患者さんの意識付けにもなると思われます。
「服薬アドヒアランス」は、服薬がしっかり遵守出来てる群と、出来ていない群とでは、入院のリスクや入院日数に有意な差があるようです。(これらは医療費への影響も大)
また降圧剤が2剤以上ある時は、患者さんがその時の状況で間引くことも知られてます。
こういったコンプライアンスも治療の“質”に関わると思われます。
また、「血圧変動」では、やはり変動が大きい患者さんほど、心血管イベントのリスク増大のみならす、認知症のリスクも上がるようです。
以上、こういったリスク回避に如何に服薬を遵守してもらうか。
また、数ある降圧薬をいかに使うかだということです。
最近ではARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)に、CCB(カルシウム拮抗薬)、ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、利尿剤と主なものがあります。(他にα/β遮断薬)
特にARBは、ARBはACE拮抗剤の改良版で副作用が少なく、降圧効果の他に腎保護作用、血管保護作用、心筋保護作用があり、新しいARBではPPAR-γ活性化作用があり、糖・脂質代謝を改善するとともに抗炎症・抗動脈硬化作用があるため臓器保護的な面もあります。
したがって、適応が広くCCB(降圧作用強く、安価)と同様に降圧剤の第一選択になりやすい。
以上降圧薬単剤以外に、最近では配合剤も各種出てきており、中にはARB+CCBの配合剤もあり、非常に有効な治療薬としで用いられてます。
配合剤の処方では内服薬を1剤でも減らすことで、患者さんへの服薬アドヒアランスへも寄与すると思われ重要なことと思われます。
以上踏まえた上で、少しでも患者さんに服薬面でも費用面でも負担にならない、有用な治療を模索し医療提供したいと思います。