北九州市小倉北区でのC型肝炎、肝臓癌、肝炎、肝硬変などの治療は医療法人さがら内科クリニックへ。

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2017.04.18
〜・〜・糖尿病の早期治療の重要性・〜・〜

先日の4/14金曜日にホテルニュータガワで名古屋市立大学大学院医学研究科消化器・代謝内科学准教授今枝憲郎先生の「糖尿病の早期治療の重要性」のWEB講演会が開催されました。

“早期治療の重要性”は、糖尿病疾患に関わらず生活習慣病にまつわる疾病はいずれも早期治療が有用なのは周知の如くと思いますが、こと糖尿病に関しては腎症からの透析や、神経症、心血管イベントなど、罹病期間が長くなれば様々な合併症を併発し、ひいてはADLや生命予後にも強く関わることを考えれば治療の早期介入が重要と思われます。

そういった中での今回のご講演は、どういった内容か興味を持って拝聴いたしました。

近年DPP4阻害剤やSGLT2阻害剤などが治療薬として使われるようになり、国内での糖尿病治療が様変わりとなり、また糖尿病患者さんの治療効果も治療の指標であるHb-A1cが平均で6.9%7%を切って概ね良好な結果となっているようです。

とはいっても、まだまだ7%以上、8%以上の患者さんがいるのも確かで、如何に早期の治療介入で有用性高く治療していくかが、これまた重要であるということだと思います。

今回は今日本で頻用されてるDPP4阻害剤と、これまた比較的古くからあるメトホルミン(欧米では糖尿病治療薬First line)との糖尿病に対して、グルカゴン代謝を絡めての糖尿病治療有用性に、これにまたSGLT2阻害剤を加えてご講演いただきました。

DPP4阻害剤がGLP1介してのクルカゴン抑制に働くのに対し、メトホルミンは直接グルカゴン抑制的働くという特徴があるということで、これらの働き方を鑑みて如何に治療に活かすかがポイントのようです。

また、SGLT2阻害剤ではグルカゴンに対しては促進的に働くといった、DPP4阻害剤やSGLT2阻害剤とは相反するものではありますが、SGLT2阻害剤はグルカゴンに対し促進的に働くということは脂肪燃焼を促進するということでもあり、これらSGLT2阻害剤含めた3剤を使用することで良好な糖尿病治療効果が得られるのではということでした。

要は、血糖を下げるためにはグルカゴンの抑制効果が有用で、肥満者には脂肪燃焼促すようグルカゴンを促進させれるよう治療効果を持ってくればいいということのようです。

さもいいながら、実地診療ではなかなか上手くいかないのも事実であり、極力患者さんとコミュニティを取り、Hb-A1c7%未満でコントロール出来るよう指導していかねばと感じた次第です。

今枝先生、ご講演ありがとうございました。

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2017.03.31
〜・〜学術講演会〜・〜

昨日(3/30)は、リーガロイヤルホテル小倉で福岡県内科医会北九州ブロック学術講演会〜慢性便秘症診療ガイドライン策定を見据えて〜が開催されました。

ご講演は『診療ガイドラインからみた今後の便秘診療』を兵庫医科大学内科学消化管科准教授大島忠之先生のご講演でした。

大島先生は数多くの消化器系のガイドライン策定に携わっておられ、特にFD(機能性胃腸症)や、GERD(逆流性食道炎)のガイドライン策定の中心となっており、今回近日発刊される予定の『慢性便秘症診療ガイドライン』にも携わっての今回のご講演です。

ご講演は“ガイドラインからみた・・・”ということですが、診療(治療)ガイドラインなるものが約400近くもあるということは驚きでした。

また、ガイドラインには一般診療に近いガイドラインや、エビデンス面からのガイドラインとあり、我々実地医家では一般診療に近い、保険診療可能なガイドラインが有用と思われますが、診断・治療などではエビデンスに基づいた標準診療というのも重要だと思います。

ただ、400近いガイドラインすべての網羅は不可能ですが。

で、今回の“便秘”のご講演。

講演者の大島先生が近日発刊される慢性便秘資料ガイドライン策定に関わってのご講演ということで“便秘”なのですが、一言で“便秘”と言っても便秘の定義は人によって違うものでもあると思うし、そういった“便秘”という症候のガイドライン策定は非常に難しかったのではないかと推察されます。

しかし、“たかが便秘”、“されど便秘”で、脳卒中や心筋梗塞と違い即命がどうのというわけではありませんが、“便秘”は日々のことでもあり、生活の質に関わってくる重要な症候だとも思われます。

(便秘の原因に“がん”など重要なものもありますが)

そういった“便秘”の今回のガイドラインは、どういったものなのか今回のご講演で楽しみとなってきました。

“便秘”の患者さんは外来でも非常に多いですし、“便秘”の患者さん各々が微妙にそれぞれ症状も違うと思いますし、今回のガイドラインが全てではないですが、それでもこのガイドラインである程度の標準診療・治療が示されると思いますし、そういった情報提供を実地医家を通し、今後患者さんに提供できたらと感じた次第です。

ご講演ありがとうございました。

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2017.03.30
〜・〜・小倉腎・肝フォーラム・〜・〜

昨日(3/29)はリーガロイヤルホテル小倉で『小倉腎・肝フォーラム』が開催されました。

会は医療法人真鶴会小倉第一病院院長中村秀敏先生座長のもと、特別講演Ⅰでは社会医療法人製鉄記念八幡病院腎臓内科部長柳田太平先生から「糖尿病合併慢性腎臓病患者の治療について」のご講演があり、特別講演Ⅱでは国家公務員共済組合連合会新小倉病院副院長兼肝臓病センター長の野村秀幸先生から「ステップアップしたC型肝炎治療」のご講演。

柳田先生の糖尿病合併CKD(慢性腎臓病)の治療では、近年CKDからの透析移行患者さんが頭打ち傾向というお話の中、それでも透析移行患者さんはいるわけで、如何に透析移行を防ぐか、透析移行しやすい患者さんはどういった患者さんなのかというご講演で、やはり早期の糖尿病治療が重要とのことで、糖尿病罹病歴の長い患者さんや、30歳代以前での若年発症の糖尿病患者さんは要注意で、中でも血圧や脂質、血糖管理が重要なファクターのようです。

また腎症に至っては、腎症Ⅰ期を1.0としたら腎症Ⅱ期へ進展すると10.7倍の透析移行率となるようで、腎症にしても如何に腎症Ⅱ期に移行させないか、しっかり治療すれば約半数の腎症Ⅰ期の患者さんが腎症離脱のデータもあるようです。

兎にも角にも、慢性透析患者数と糖尿病年齢調整死亡数がともに北九州市が全国トップというのには驚きましたが。(-_-;)

講演Ⅱの野村先生からは「ステップアップしたC型肝炎治療」、当初は確かに近年C型肝炎治療が大きく変遷しており、患者さんにとっては非常に楽な治療となってきており、そういった意味でのC型肝炎治療は“ステップアップ”してきてる意と思ってましたが、今回の“ステップアップ”は、今回“腎・肝フォーラム”で、“肝・腎”でないことより、また座長の小倉第一病院中村先生も透析医ということで参加者が腎臓関係が多いということもあり、CKD患者さんや透析患者さんに対して近年では治療可能な選択肢がでてきいたといった意味での“ステップアップ”でした。

したがって、C型肝炎のインターフェロン時代からの治療変遷のお話から、非常に噛み砕いた分かり易いご講演となってました。

自分にとっては知識の確認となり、またC型肝炎患者さんのサイトカイン抑制のお話や、マーカーの一種であるAFPの肝炎患者の見方などある意味興味深いお話もあり、またまた勉強になったと感じました。

あらためてご講演ありがとうございました。

講演後にはお世話になってる野村先生に患者さんのお礼と、個人的にはサイトカインに絡んだ教えをいただきました。

今後の実地診療に生かせればと思った次第です。

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2017.03.18
〜・〜・休診告知・〜・〜

此の度、連休明けの321日(火)—23日(水)両日を休診とさせていただきます。

クリニックHPでは先日来より告知しておりましたが、今回FBでの急な告知となったことお詫びいたします。

患者様や関係各位にご迷惑をおかけいたしますが、クリニックへの代表電話(☎093-512-5068)は連絡がとれますので、宜しくお願い致します。

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尚、323日(木曜日)より通常診療となります。

2017.02.25
〜・〜・医療問題研究会・〜・〜

昨日2/24は、弁護士会定例の『医療問題研究会:通称医問研』が開催されました。

今回の事案は2件と少なかったのですが、“肉腫”の案件と、“頚椎症性脊髄症”の案件で、いずれの事案も比較的若い患者さんで、治療や、今後の予後などで、金銭的な面や、家庭的問題等もあり、非常に難渋する事案でした。

ただ、こういった事案がまた患者側に寄り添う弁護士の手腕の問われるものでもあると思われますので、私も出来得る助言はさせていただいたつもりです。

こういった事案をみると、病気に罹るのは仕方のない面もあると思うのですが、如何に患者さんの不利益にならないよう診療をしていくかということを、私自身思い知らされる次第です。

患者さんは皆不安な気持ちをもって日々過ごしておられますし、その不安を少しでも安心・信頼にかえていければ一番ベストだとは思いますが、なかなか難しい面があるのも確かです。

しかし、“こういった病気にはこういった治療”があり、“治療後はこういった経過になります”といった患者さんにわかり易い言葉で、また痛みなどには患者さんは非常に敏感なので、痛みは術前にはこくらいで、術後はこうですなどより具体的患者さんへの示唆も必要だと思いますが、この医問研では時に医療者(機関)側で多少軽薄ではないかという思いがさせられることがあります。

我反省も含めてですが。

ただ、患者さんにはもう一点、こういった医療問題を勉強して患者さん一助になれる弁護士さんもいるのだということも知ってほしいと思います。

決して一人で悩まないでほしいと思います。

今後もこの医問研通じ、間接的な、さらに間接的に、患者さん・弁護士さんへの微力微力なお手伝いができればと思う次第です。

研究会後は、参加された弁護士さんとの懇親会、ありがとうございました。

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