消化器内科Gastrointestinal medicine
消化器内科では上部、下部消化管、肝臓、胆道および膵臓疾患の診療を行っています。
食べ物の消化、吸収、代謝そして排泄に働く、口から肛門までの消化管と肝臓・胆のう・膵臓などの悩みや病気を持つ方のお役に立ちます。
その原因には機能不全のほか、感染症や免疫異常、内分泌異常、がんなどさまざまありますのでしっかり調べて適切に治療しましょう。
※食欲不振とは、食べたいという欲求が低下した状態を指します。医療用語では『食思不振』とも呼ばれます。
上部内視鏡検査や肝炎の検査・治療も行えます

上部内視鏡検査(胃カメラ)

当院の上部内視鏡検査では、鼻から挿入する経鼻内視鏡を用意しています。経口内視鏡より挿入するチューブも細く、喉の奥を通らないため吐き気や痛みなどの苦痛が少なくなっています。
検査では喉の奥、食道、胃、十二指腸まで画像で確認できますので、ご自分で今内部はどんな状態なのかを確認することができます。経鼻内視鏡検査では、医師と一緒に画面で確認しつつ、検査中に質問したりすることもできます。麻酔の切れる検査後30分から60分程度で、食事も可能です。経口内視鏡で苦しかった経験のある方にも、ぜひ受けていただきたい検査です。何か症状があった時だけでなく、できれば定期的に検査することをおすすめいたします。
C型慢性肝炎

C型肝炎は、C型肝炎ウイルスによって肝臓に炎症が起こる病気です。初期のうちはほとんど症状がありませんが、長い時間をかけてやがて肝硬変や肝臓がんに進行することもあり、60歳以上で肝臓がんになりやすいと言われています。原因としてはC型肝炎ウイルスが発見される前の血液製剤や輸血、注射針の使い回し、入れ墨、ピアスなどで感染する可能性がありました。気になる項目がある方は、早めに検査を受けることをおすすめします。検査による早期発見・早期治療がなにより大切です。
C型肝炎の治療は、これまでインターフェロンという注射などによる治療が主でしたが、近年インターフェロンよりも作用が期待できる飲み薬が認可され、このお薬を選ぶ方が多くなっています。当院は肝炎事業の助成金補助登録施設なので、保険内診療にてこの飲み薬の処方ができます。治療方法はほかにもありますので、ご自分にどの治療方法が合っているのか、まずは医師と相談することをおすすめします。
最新C型慢性肝炎治療
• C型慢性肝炎の治療は、1992年インターフェロン(以下、IFN)治療開始以来、2001年にはペグインターフェロン(以下、Peg-IFN)/リバビリン(以下、RBV)併用療法、2011年には直接作用型抗ウイルス薬(以下、DAA:DirectActingantiviral agent)+Peg-IFN/RBV併用療法を経緯経て、2014年にIFNフリー製剤のDAA治療と劇的な変遷を遂げてきました。
• 現在ではC型慢性肝炎治療ガイドライン上もウイルス1型—2型ともDAA製剤のIFNフリー経口薬が第一選択となってきている状況です。
• 以上を踏まえて、今回クリニックHPでもC型慢性肝炎の治療指針を掲載いたしました。
ご参考にされていただければ幸いです。

DAA(経口直接作用型抗ウイルス薬:Direct-Acting Antiviral agent)の種類
• DAA製剤:C型肝炎ウイルス(HCV)の標的蛋白を直接阻害する経口直接作用型抗ウイルス薬。
• NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬:セリンプロテアーゼの立体構造をもとに設計された薬剤であり、セリンプロテアーゼの機能を阻害することでウイルスの複製を阻害する。(非 環状構造ー環状(分岐)構造とある)
⇒非環状構造薬:テラビック(TVR)
環状(分岐)構造:ソブリアード(SMV)、バニヘップ(VAN)、スンベプラ(ASV)、パリタプレビル(PTV)・・第2世代NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬
• NS5A阻害薬:NS5A蛋白を含むHCV複製複合体に作用し、最終的にNS5BポリメラーゼによりHCV-RNA複製を阻害する。
⇒ダルクインザ(DCV)、レジパスビル(LDV)、オムビタスビル(OBV)
• NS5Bポリメラーゼ阻害薬:HCV-RNAポリメラーゼを阻害することで抗ウイルス作用発揮。(核酸型ー非核酸型とある)
⇒ソホスブビル(SOF)
DAA治療前に評価すべき項目
• 肝繊維化進行度(ステージ)
⇒肝生検(侵襲的検査)非侵襲的検査(血清学的診断マーカー)
Mac-2結合蛋白(Mac-2binding protein:M2BP)・・・保険可。
・・・肝線維化進行度加え、SVR後の肝発癌予測因子にも有用。ほか、ヒアルロン酸、Ⅳ型コラーゲン7S、Ⅲ型プロコラーゲンN末端ペプチド(PⅢP)
エストグラフィ(画像診断)
超音波エストグラフィ(Fibroscan)・・・保険可
音波放射力積(ARFI)、エストグラフィ、Virtual Touch Quantification(VTQ)
• 治療選択のために測定すべき項目
⇒HCVセログループ(HCVセロタイプ)、HCV-RNA量、薬剤耐性、肝癌合併の有無、体重測定
• 安全確保のために評価すべき項目
⇒肝予備能、腎機能、貧血、妊娠・授乳の有無&避妊指導、併存疾患の確認、併用薬剤、HIV感染有無
DAA治療効果の判定/ウイルス消失後のフォローアップ
• C型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法の効果判定
⇒治療期間中4週毎にHCV-RNA定量検査、および肝機能検査など施行し判定。
※SVR12(SVR12=治療終了後12週時点でHCV-RNA陰性化持続)は、高率にSVR24得られる。
• SVR後の検査間隔と継続期間・・・※SVR(Sustained Virological Response:ウイルス学的著効達成)
⇒ハイリスク群と超ハイリスク群に郡別。
ハイリスク群:肝炎、肝硬変など・・・6ヶ月ごとの腫瘍マーカー検査+超音波検査。
超ハイリスク群:肝癌既往ありなど・・・3〜4ヶ月毎の腫瘍マーカー検査+超音波検査。(CT/MRI検査等加わることも)
• SVR後高発がんリスク
⇒高齢(≧66歳)、肝線維化進展例(血小板数<15万)、男性、に加え、SVR後もALT値低下ない、AFP高値、飲酒、肝脂肪化、糖尿病合併、etc
B型慢性肝炎
B型慢性化年の治療は、日本肝臓学会のB型肝炎治療ガイドライン(第4版)に基づき、
ウイルスの増殖を抑えて肝硬変や肝発がんを防ぐ「抗ウイルス療法」が基本となります。
治療の基本方針と目標
- 治療目標: B型肝炎ウイルス(HBV)の増殖抑制、肝炎の鎮静化、およびHBs抗原の陰性化(機能的治癒)を目指します。
- 主な治療法: ウイルスを直接抑える「核酸アナログ製剤」の内服治療と、
免疫力を高めてウイルス排除を狙う「ペグインターフェロン」治療の2つが柱となります。
主要な治療薬・選択肢
- 核酸アナログ製剤: エンテカビルやテノホビル(TDF/TAF)などが用いられ、長期継続によって肝炎の活動性を抑えますが、
長期継続において、耐性ウイルスの出現に注意しながら選択・変更が行われることがあります。 - 新薬・治験の動向: ウイルスのRNAに直接結合してタンパク質産生を防ぐ新薬候補(ベピロビルセンなど)の開発や承認申請が
進められており、将来的な治療選択肢の拡充が期待されています。 - HBV再活性化対策: 免疫抑制剤や化学療法を行う際の発症を防ぐため、
事前のスクリーニングとガイドラインに沿った予防的投与が徹底されています。

